海外ジャーナルクラブ
2年前
Bernardらは、 院外心停止ROSC後の成人患者を対象に、 初期治療において酸素飽和度 (SpO₂) を低く設定することが退院時の生存率に与える影響を多施設共同並行群間無作為化臨床試験で検討。 その結果、 院外心停止ROSC後の患者において、 集中治療室入室までのSpO₂を90~94%に目標設定しても、 退院までの生存率を有意に改善することはなかった。 本研究は、 JAMA誌において発表された。
Hyperoxiaの害は多くの観察研究で発表されましたが、 本RCTでは確認されませんでした。 これが観察研究と介入研究の違いの醍醐味であり、 academic physicianはこの結果を日常診療とアカデミアの経験からある程度予測できるようになりたいものですね。
院外心停止時のROSC後の高濃度酸素投与は、 再灌流脳傷害を増加させる可能性がある。
COVID-19の大流行により試験は早期に中止された。
院外心停止ROSC後の患者において、 SpO₂を90~94%に目標設定しても、 退院までの生存率を有意に改善することはなかった。 本試験はCOVID-19の流行による早期終了という制約があるが、 心停止からの蘇生後の院外での酸素飽和度目標値を90~94%とすることは支持されないことが示された。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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