海外ジャーナルクラブ
7ヶ月前

Abedinらは、 米国で同種造血幹細胞移植 (allo-HCT) を受ける70歳以上の造血器腫瘍患者を対象に、 移植後シクロホスファミド (PTCy) ベースの移植片対宿主病 (GVHD) 予防法の有用性を、 タクロリムス+メトトレキサート (Tac/MTX) を対照として海外多施設共同第Ⅲ相無作為化比較試験BMT CTN 1703で検討した。 その結果、 PTCyにより1年時の非再発死亡率 (NRM) の低減、 およびGVHDのない無再発生存 (GRFS) *率、 全生存 (OS) 率の有意な改善が示された。 本研究はBlood Adv誌において発表された。
本文のDiscussionの結論において、 やや弱めのトーンで 「近年の急性白血病・骨髄異形成症候群治療の進歩により、 より多くの高齢患者で治癒を目指した強度軽減前処置を用いたallo-HCT (RIC allo-HCT) を実施できる可能性が示唆された」 と記載されています。
EHA 2025
同種移植後のGVHD予防、 移植後シクロホスファミドでGRFS改善 : ALLG BM12 CAST
70歳以上の造血器腫瘍患者において、 allo-HCTは十分に活用されていない。 GVHDの高い発症率が、 その実施の大きな障壁となっている。
そこでBMT CTN 1703試験で、 PTCyベースのGVHD予防法の有用性を評価した。
米国において強度軽減前処置後にallo-HCTを受ける70歳以上の造血器腫瘍患者96例が以下の2群に無作為に割り付けられた。
主要評価項目は、 1年時のGRFS率であった。 副次評価項目は、 急性・慢性GVHDの発症、 GVHDのない生存期間 (GFS)、 再発・病勢進行、 無再発生存期間 (RFS)、 NRM、 生着状況、 感染症、 OS、 生活の質 (QOL) などであった。
主要評価項目である1年GRFS率はPTCy群が67.1%であり、 Tac/MTX群の29.5%と比べて有意に改善した (p=0.001)。
GVHDコントロールおよび免疫抑制のない生存率**の改善が、 PTCy群による1年NRMの低減に寄与した (4.7% vs 19.4%)。
PTCy群では再発・病勢進行した割合が低かった。 調整後の1年OS率はPTCy群が94.3%であり、 Tac/MTX群の60.2%と比べて有意に改善した (p=0.001)。
著者らは 「PTCyベースのGVHD予防法は、 高齢者における標準的な予防法として検討されるべきである。 また、 このアプローチにより得られたNRMの低減およびOSの有意な改善を考慮し、 特に70歳以上の患者において、 allo-HCTの実施をより積極的に検討すべきである」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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