海外ジャーナルクラブ
2日前

Rizkらは、 IgA腎症の成人を対象にヒト化抗APRILモノクローナル抗体sibeprenlimabとプラセボを比較した第Ⅲ相無作為化比較試験 VISIONARYの最終解析を実施。 24ヵ月間のeGFRの年間変化率はsibeprenlimab群で0.3 mL/分/1.73 m²/年、 プラセボ群で-4.2 mL/分/1.73 m²/年であり、 sibeprenlimab群ではプラセボ群と比べてeGFRの低下が有意に抑制されたと報告した。 最終解析では24ヵ月間にわたる腎機能低下または腎不全の複合腎イベントのリスクもプラセボ群と比べてsibeprenlimab群で97.1%低下したことが示された。 解析結果は米国腎臓学会 (ASN) の年次学術集会であるKidney Week 2026で発表され、 N Engl J Med誌に詳細が掲載された。
24ヵ月を超える長期的な有効性および安全性は不明ですが、 延長試験が進行中です。
IgA腎症にsibeprenlimab、 eGFRデータ発表
sibeprenlimabは、 IgA腎症の主要な駆動因子であるサイトカインの増殖誘導リガンド (APRIL) を選択的に阻害するヒト化モノクローナル抗体である。 投与9ヵ月後の24時間尿蛋白/クレアチニン比を主要評価項目とした結果はすでに報告されているが、 推算糸球体濾過量 (eGFR) に関する結果を含む副次評価項目は報告されていなかった。 今回は、 主要な副次評価項目である24ヵ月にわたるeGFRの年間変化率など、 eGFRの変化を評価した最終解析の結果が報告された。
本試験はIgA腎症の成人を対象とした第Ⅲ相無作為化比較試験で、 計510例が以下の2群のいずれかに無作為に割り付けられた。
主要な副次評価項目は24ヵ月間のeGFRの平均年間変化率であった。 そのほかの副次評価項目は、 eGFRのベースラインから24ヵ月時までの変化量、 腎機能低下または腎不全の複合腎アウトカム、 薬力学的評価項目と安全性評価項目であった。
24ヵ月間のeGFRの平均年間変化率は、 プラセボ群と比べて、 sibeprenlimab群で有意に良好であった。
24ヵ月間のeGFRの年間変化率
群間差 4.5 mL/分/1.73 m²/年 (95%CI 3.6–5.4 mL/分/1.73 m²/年), p<0.001
eGFRのベースラインから24ヵ月時までの変化量の最小二乗平均群間差は9.2 mL/分/1.73 m² (95%CI 7.1–11.4 mL/分/1.73 m²), p<0.001であった。
腎機能低下または腎不全の複合腎アウトカムのリスクは、プラセボ群に比べて、 sibeprenlimab群で有意に低下した。
複合腎アウトカムの発生
HR 0.029 (95%CI 0.004–0.214), 調整後群間差 -10.8%㌽, p<0.001
有害事象はsibeprenlimab群の90.7% (235例)、 プラセボ群の90.0% (226例) に発現し、 死亡は報告されなかった。
重篤な有害事象
重篤な感染症
著者らは、 「IgA腎症患者において、 sibeprenlimabは24ヵ月間にわたりeGFRの低下を抑制し、 腎機能低下リスクの低減を示唆する結果が得られた」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。