海外ジャーナルクラブ
1年前
Colesらは、 乳房温存手術後の早期乳癌の患者を対象に、 線量漸増同時統合ブースト放射線療法(SIB)による治療期間の短縮と毒性軽減の効果を第Ⅲ相非盲検非劣性無作為化試験IMPORT HIGHで検討。 その結果、 線量漸増SIBは、 すべての試験群において5年IBTR発生率を当初予想の5%以下に抑え、 患者の来院回数を減少させた。 本研究はLancetにおいて発表された。
Double blind (患者、 医師ともに) ではなく、 Open試験となっている点は大きなlimitatonです。
全乳房放射線療法後に腫瘍床ブーストを実施すると、 局所がん制御率は上昇するが、 患者の来院回数が増加し、 乳房硬度が上昇する可能性がある。
pT1-3pN0-3aM0浸潤癌で乳房温存手術を受け、 再発リスクの高い女性患者
患者を以下の群に1:1:1の割合で無作為に割り付けた。
intention to treat 集団におけるIBTR
追跡期間中央値74ヵ月の時点で76件のIBTRが発生した。
IMPORT HIGH試験における線量漸増SIBは、 5年IBTR発生率を当初予想の5%以下に抑えつつ、 治療の安全性を確保しつつ、 患者の来院回数を減少させた。 これは、 早期乳癌の放射線療法の新たな可能性を示す結果である。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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