海外ジャーナルクラブ
17日前

Fanらは、 進展型小細胞肺癌 (ES-SCLC) 患者に対する1次治療として、 抗PD-1抗体チスレリズマブ+化学療法とプラセボ+化学療法の長期生存転帰を第Ⅲ相無作為化比較試験RATIONALE-312の長期追跡調査で比較評価した。 その結果、 同試験の最終解析で認められた化学療法へのチスレリズマブ上乗せによる全生存期間 (OS) におけるベネフィットは、 長期追跡期間でも維持されていた。 本研究はJ Thorac Oncol誌において発表された。
本研究では脳転移患者数が少なくサブグループ解析に限界があること、 また中国中心の患者集団であり非喫煙者などのサンプル数も少ないため、 結果の一般化に制限があることが主なlimitationです。
RATIONALE-312試験の最終解析 (データカットオ : 2023年4月19日) において、 ES-SCLC患者に対する1次治療として、 チスレリズマブ+化学療法群はプラセボ+化学療法群と比べてOSの有意な改善および忍容可能な毒性を示した。
そこで本研究では、 上記試験の長期追跡調査 (データカットオフ 2023年12月29日) で、 両群の長期生存転帰を比較評価した。
未治療のES-SCLC成人患者457例が以下の2群に1 : 1で無作為に割り付けられた。
主要評価項目はOSであった。
チスレリズマブ群およびプラセボ群の追跡期間中央値は、 それぞれ39.8ヵ月、 36.4ヵ月であった。
Intention-to-Treat (ITT) 集団におけるOS中央値は、 チスレリズマブ群が15.5ヵ月、 プラセボ群が13.5ヵ月であり (HR 0.78 [95%CI 0.63-0.95])、 最終解析で認められたOSベネフィットは長期追跡期間でも維持されていた。
PD-L1発現の有無別の探索的サブグループ解析において、 いずれの群でも一貫してプラセボ群と比べてチスレリズマブ群でOSの改善が示された。
チスレリズマブ群およびプラセボ群で最も一般的な治療関連有害事象は、 脱毛 (78.4% vs 79.5%)、 貧血 (76.7% vs 78.6%)、 および好中球減少症 (68.7% vs 70.3%) であった。
著者らは 「RATIONALE-312試験の長期追跡調査の結果、 1次治療としてチスレリズマブ+化学療法を実施したES-SCLC患者では、 ITT集団およびPD-L1評価可能集団のいずれにおいても、 プラセボ群と比べてOSの持続的な改善が認められた。 チスレリズマブ+化学療法は忍容性が高く、 新たな安全性シグナルは検出されなかった」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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