海外ジャーナルクラブ
17日前

福島県立医科大学腫瘍内科学分野主任教授の佐治重衡氏らの研究グループは、 HER2陽性の局所進行/転移性乳癌 (LABC/MBC) の1次化学療法におけるエリブリンとタキサン系薬 (いずれもトラスツズマブ + ペルツズマブ併用) を無作為化比較試験 (JBCRG-M06/EMERALD) で比較した。 その結果、 OS中央値はエリブリン群で78.5ヵ月、 タキサン群で未到達と両群間に有意差は認められなかった。 結果はESMO Open誌に発表された。
全患者でctDNA検査が実施されたわけではなく、 選択バイアスが生じた可能性があります。
HER2陽性の局所進行/転移性乳癌 (LABC/MBC) の1次治療としてエリブリンとタキサン (いずれもトラスツズマブ + ペルツズマブ併用) を比較した第Ⅲ相試験 (JBCRG-M06/EMERALD) は、 エリブリンの無増悪生存期間 (PFS) がタキサンに非劣性であることを初めて示した。
本稿では、 本試験の最終生存解析とバイオマーカー解析を報告する。
対象はHER2陽性のLABC/MBC患者で、 以下2群に割り付けられた。 両群ともトラスツズマブ + ペルツズマブを併用した。
PFSは2023年6月30日まで、 全生存期間 (OS) は2024年12月31日まで評価した。 また、 循環腫瘍DNA (ctDNA) におけるPIK3CA変異 (PIK3CAm+) またはHER2増幅 (HER2 amp+) の有無別に生存アウトカムを比較した*。
OSに有意差は示されなかった。
OS中央値
HR 1.25 (95%CI 0.92-1.71、 log-rank p=0.19)
60ヵ月OS率
OS中央値および60ヵ月OS率は、 ctDNA PIK3CAm+の患者では数値上低く、 ctDNA HER2 amp+の患者では全患者および治療群別のいずれでも高かった。
治療群とctDNA PIK3CAmまたはctDNA HER2 ampとの間に統計学的な交互作用は認められなかった。 PFSでも同様のパターンが観察された。
著者らは、 「HER2陽性LABC/MBCの1次化学療法として、 エリブリンまたはタキサンをトラスツズマブ + ペルツズマブと併用した場合、 OS中央値は6年を超え、 両群間に有意差は認められなかった。 ctDNA PIK3CAm+は予後不良因子であり、 ctDNA HER2 amp+はより長い生存と関連していた」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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