海外ジャーナルクラブ
1年前
Bolaños-Meadeらは、 造血器腫瘍を有する成人を対象に、 同種造血幹細胞移植 (HSCT) 後の移植片対宿主病 (GVHD) の予防法を第Ⅲ相試験で検討。 その結果、 シクロホスファミド (CPA) +タクロリムス (TAC) +ミコフェノール酸モフェチル (MMF) による実験的予防群の方が、 TAC+メトトレキセート (MTX) による標準予防群よりも、 1年後のGVHDの非発症無再発生存率が有意に高かった。 本研究はNEJM誌において発表された。
1年後以降のアウトカムが気になりますが、 follow upされているとのことですのでまた別の雑誌で報告されることでしょう。
HSCTを受ける患者では、 カルシニューリン阻害薬+メトトレキセートがGVHDに対する標準的な予防薬であった。 第Ⅱ相試験では、 CPA、 TAC、 MMFの移植後レジメンの優位性が示された。
造血器腫瘍を有する成人患者
患者を以下の群に1:1の割合で無作為に割り付け。
1年時点のGVHDの非発症無再発生存率
GVHD非発症無再発生存率は、 実験的予防群214例で標準予防群217例よりも有意に高かった。
実験的予防群では、 重症の急性または慢性GVHDが少なく、 1年時点で免疫抑制療法なしでの生存率が高いように思われた。 全生存率、 無病生存率、 再発、 移植関連死、 生着に両群間で大きな差はなかった。
強度減弱処置を行う同種HLA適合HSCTを受けた患者において、 CPA+TAC+MMFを投与された患者の方が、 TAC+MTXを投与された患者よりも、 1年後のGVHD非発症無再発生存率が有意に高かった。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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