海外ジャーナルクラブ
1年前
Heymachらは、 切除可能な非小細胞肺癌 (NSCLC) 患者を対象に、 術前療法としての抗PD-L1抗体デュルバルマブ+化学療法併用療法および術後療法としてのデュルバルマブ単剤療法の有効性および安全性を国際第Ⅲ相二重盲検プラセボ対照無作為化比較試験AEGEANで検討した。 その結果、 デュルバルマブ+化学療法併用が術前化学療法単独に比べて、無イベント生存期間 (EFS) と病理学的完全奏効 (pCR)の両方を有意に改善した。本研究はNEJM誌において発表された。
immunotherapyの有効性は確かなので、 今後はneoadjuvant vs. adjuvant vs perioperative immunotherapyでより詳細にまで迫っていく必要がありそうです。
術前または術後療法は切除可能なNSCLC患者の転帰を改善する可能性がある。 周術期のレジメンが長期転帰を改善するための重要な要素となり得る。
ⅡA〜ⅢB期 (N2)の切除可能なNSCLC患者
患者を以下の群に1:1の割合で無作為に割り付けた
EFSとpCR
EFS中央値
初回の中間解析(データのmaturityは31.9%)の結果、デュルバルマブ併用群の方が化学療法単独群より有意に長かった
病勢進行、 再発、 死亡の層別HR:0.68、 95%CI 0.53-0.88、 p=0.004
12ヵ月時EFS率
pCR率
群間差=13.0%ポイント (95%CI 8.7-17.6)
Grade3または4の有害事象の発現
切除可能なNSCLC患者において、 周術期療法におけるデュルバルマブの追加は、 術前補助化学療法単独に比べ、 EFSおよびpCRを有意に改善した。 安全性プロファイルについても個々の薬剤と一致していた。
【専門医寄稿】IASCL 2023 肺癌の領域別トレンド解説
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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