海外ジャーナルクラブ
5日前

Frangoulらは、 輸血依存性βサラセミア (TDT) または鎌状赤血球症 (SCD) を有する5~11歳の小児を対象に、 ゲノム編集自家造血細胞療法exagamglogene autotemcel (exa-cel) について、 進行中の2件の第Ⅲ相非盲検単群試験 (CLIMB THAL-141・CLIMB SCD-151) で検討した。 その結果、 16ヵ月以上追跡されたTDT 8例中8例が輸血非依存を達成し、 SCDでも8例中8例が重症血管閉塞性発作から解放された。 一方、 全例がGrade3/4の有害事象を経験し、 TDT 2例にブスルファン前処置に関連する重症の肝中心静脈閉塞症が生じ1例が死亡した。 試験結果はNEJM誌に発表された。
主な限界として、 追跡期間が各試験とも中央値約16ヵ月と短く、 長期的な有効性や遺伝子編集効果の持続性を十分に評価できていない点が挙げられます。
新規非ウイルス性細胞療法exa-celが重症鎌状赤血球症の97%に効果
細胞療法exagamglogene autotemcel (exa-cel) は、 自家CD34陽性造血細胞のBCL11Aの赤血球特異的エンハンサー領域にex vivoでCRISPR-Cas9編集し、 胎児ヘモグロビンを発現させる。 12~35歳の輸血依存性βサラセミア (TDT) または鎌状赤血球症 (SCD) を組み入れた第Ⅲ相試験では、 exa-cel投与後に血管閉塞性発作と赤血球輸血の必要性が消失した。
今回の2試験は、 対象年齢を5~11歳に広げてexa-celを検討したものである。
対象はTDTまたはSCDを有する5~11歳の小児で、 進行中の2件の第Ⅲ相非盲検単群試験 (CLIMB THAL-141・CLIMB SCD-151) に登録された。
exa-cel輸注前には、 薬物動態に基づいて用量調整したブスルファンによる骨髄破壊的前処置が行われた。
主要評価項目は、 TDTでは輸血非依存、 SCDでは重症血管閉塞性発作からの解放であり、 いずれも12ヵ月以上の連続を要件とした。
TDT 15例・SCD 11例がexa-cel投与を受け、 追跡期間中央値は各16.0ヵ月・16.9ヵ月であった。
16ヵ月以上追跡されたTDTの8例では8例全例が輸血非依存を達成し、 SCDでも16ヵ月以上追跡された8例の8例全例が重症血管閉塞性発作から解放された。 残りのTDT 7例・SCD 3例は判定不能*であった。
全例が少なくとも1件のGrade3/4の有害事象を経験した。 TDT 2例には重症の肝中心静脈閉塞症が生じ、 ブスルファン前処置に関連すると判定され、 うち1例が死亡した。
著者らは、 「16ヵ月以上追跡されたTDT・SCD小児ではexa-celによりそれぞれ輸血非依存と重症血管閉塞性発作から解放されたが、 全例にGrade3/4の有害事象が認められた」と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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