難治肺MAC症へのアミカシン吸入薬の使用指針が改訂
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HOKUTO編集部

24日前

難治肺MAC症へのアミカシン吸入薬の使用指針が改訂

難治肺MAC症へのアミカシン吸入薬の使用指針が改訂
日本結核・非結核性抗酸菌症学会および日本呼吸器学会は9月2日、 肺Mycobacterium avium complex (MAC) 症に対する治療薬であるアミカシン硫酸塩吸入用製剤 (アリケイス®️) に関して、 使用指針の改訂版を発表した。 アミカシン硫酸塩吸入用製剤は、 通常治療を6ヵ月以上継続しても喀痰培養において排菌陰性化が達成されない難治性の肺MAC症に対して推奨されており、 使用は一部症例に限られる。 今回の改訂は、 同薬の適正使用を促す目的で改訂が行われた。 2024版では 「使用にあたって満たすべき要件」、 「使用にあたっての留意点」、 「副作用と対策」 のそれぞれの項目において、 表現の調整が行われ、 適応や効果の判定、 副作用の対処について、 より明確な記載がされた。

>>アリケイス®吸入薬の添付文書はこちら

改訂のポイント

1. 使用にあたって満たすべき要件 : MAC以外の菌には適応なし

患者要件において 「Mycobacterium abscessus speciesを含め,MAC以外の菌には適応を有さない」 ことが明記された。

2. 使用にあたっての留意点 : 「排菌量の推移」を用いることが追加

「難治性の定義を満たさない肺MAC症には適応はない。 すなわち,肺MAC症の初回治療導入時には適応はない」 ことが明記。 また、効果の判定に臨床経過や最小発育阻止濃度 (MIC) 値のほか、 「排菌量の推移 (喀痰抗酸菌塗抹検査による菌量や、 固形培地におけるコロニー数の変化) 」 を用いることが新たに追加された。

3. 副作用と対策 : 発生障害や咳嗽、 呼吸困難の対応で追記

「発声障害」 が生じた際の対応について、 「休薬し、 薬剤性肺障害の有無を確認する。 発症がなければ改善後に再開する」 という具体的な表現に改められた。

「咳嗽、 呼吸困難」 の項目に関しても、 「吸入の頻度を減らし (隔日投与など)、 耐性化に留意し状態により調整する」 となっており、 耐性化についての注意喚起が加わった。

使用指針改訂版の詳細はコチラ

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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