HOKUTO編集部
8ヶ月前

コントロール不良または治療抵抗性の高血圧患者において、 選択的アルドステロン合成酵素阻害薬baxdrostatの有効性および安全性を、 プラセボを対照に検証した第Ⅲ相プラセボ対照二重盲検無作為化比較試験BaxHTNの結果より、 12週時の座位収縮期血圧 (SBP) が有意に低下した。 英・University College LondonのBryan Williams氏が発表した。 同詳細はN Engl J Med. 2025年8月30日オンライン版に同時掲載された¹⁾。
アルドステロンの調節不全は、 コントロール不良または治療抵抗性高血圧の主な原因とされる。 選択的アルドステロン合成酵素阻害薬であるbaxdrostatは降圧作用を示すことが報告されており、 特に複数の降圧薬を併用しても高血圧が持続する患者において、 その有効性が期待されている。
対象は、 コントロール不良 (降圧薬を2剤使用) または治療抵抗性 (降圧薬を3剤以上使用) である座位収縮期血圧140mmHg以上かつ170mmHg未満の患者だった。
794例が以下の3群に1 : 1 : 1で無作為に割り付けられた。 試験は複数のパートで構成され、 次パートへの移行時に再度各群で無作為割付が行われた。 今回はパート1およびパート3の検証結果が報告された。
主要評価項目はベースラインから12週目までの座位SBPの変化だった。
年齢、 性別などの患者背景は3群間で概ねバランスが取れていた。
コントロール不良高血圧は27%、 治療抵抗性高血圧は73%だった。 ベースライン血圧の平均は149/87mmHgで、 99.6%が利尿薬を内服しており、 90%がアンジオテンシン変換酵素 (ACE) 阻害薬またはアンジオテンシンII受容体拮抗薬 (ARB) を服用していた。
12週時点の座位SBPの変化は、 プラセボ群の-5.8mmHg (95%CI -7.9~-3.8mmHg) に対し、 1mg群が-14.5mmHg (同 -16.5~-12.5mmHg)、 2mg群が-15.7mmHg (同 -17.6~-13.7mmHg) であり、 両群ともSBPが有意に低下した (1mg群、 2mg群ともにp<0.0001)。
サブグループ解析では、 事前に規定されたほぼ全てのサブグループにおいて、 2mg群のプラセボ群に対する優位性が一貫して認められた。
2mg群において、 パート3の24~32週でプラセボに切り替えた集団と比較し、 baxdrostat 2mgを継続した集団では、 32週まで降圧効果が維持された。
24~32週の座位SBP平均変化は以下のとおり。
群間差 -5.1 mmHg (95%CI -8.3~-1.9mmHg) p=0.0016
ベースラインから12週までの血清アルドステロン濃度は、 baxdrostat投与群で低下した (1mg群 60%低下、 2mg群 65%低下)。
有害事象 (AE) の多くは軽度であり、 baxdrostat群で多く報告されたAEは、 高カリウム血症、 低ナトリウム血症、 低血圧、 筋肉痙攣、 めまいだった。 確認された血清カリウム値≧6.0mmol/Lの発生率は1mg群・2mg群ともに1.1%で、 高カリウム血症による治療中止の割合は少なかった。
Williams氏は 「コントロール不良または治療抵抗性高血圧患者において、 baxdrostatは有効かつ安全な降圧作用を示した」 と報告した。
¹⁾ N Engl J Med. 2025年8月30日オンライン版
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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