海外ジャーナルクラブ
7ヶ月前

Mateosらは、 移植非適応の新規多発性骨髄腫 (MM) における患者の虚弱性を考慮し、 治療に適応可能な高齢患者を対象に、 カルフィルゾミブをベースとした3剤 (KRd) および4剤併用 (D-KRd) 療法の反応性について、 VMP-Rd療法と比較検証する第Ⅲ相試験を実施した。 その結果、 3剤および4剤併用療法は有意に高いMRD陰性率を示した。 試験結果はLancet Haematol誌に発表された。
本研究では、 国際老年腫瘍学会の推奨に基づいた包括的老年評価を用いて患者の体力を評価しており、 単なる年齢評価とは異なる点が特徴です。
ボルテゾミブ・メルファラン・プレドニゾロン (VMP) およびレナリドミド・デキサメタゾン (Rd) をベースとした3剤および4剤併用療法は、 移植非適応の新規多発性骨髄腫に対する有望な治療法である。 しかし、 この集団は毒性リスクが高いため、 虚弱性に配慮が必要である。 本試験では適応可能な患者に対し、 カルフィルゾミブをベースとした3剤および4剤併用療法の反応性をVMP-Rd療法と比較した。
本試験は、 スペインの57施設で実施された第Ⅲ相非盲検無作為化比較試験GEM-2017FITである。 対象は65~80歳の多発性骨髄腫患者で、 GAHスケールを用いて虚弱性を評価し治療に適応可能とされた患者を、 KRd群、 D-KRd群、 VMP 9-Rd 9群に1:1:1で割り付けた。
KRd群
D-KRd群
主要評価項目は導入療法後の微小残存病変 (MRD) 陰性率とした。
導入療法と地固め療法を完了した患者は、 MRDに基づいて層別化され、 MRD陰性・陽性の両群で、 ダラツムマブ+レナリドミドによる維持療法または無維持療法に1:1で再無作為化された。
462例が、 VMP 9-Rd 9群 (154例)、 KRd群 (154例)、 D-KRd群 (154例、 うち1例は後に不適格と判明) に割り付けられた。
導入療法18サイクル後のMRD陰性率 (感度レベル10⁻⁵) は、 KRd群とD-KRd群でVMP 9-Rd 9に比べ有意に高かった。
OR 1.73、 95%CI 1.39–2.16、 p<0.0001
OR 2.03、 95%CI 1.61–2.57、 p<0.0001
グレード3~4の好中球減少症の発現率は、 KRd群 (24%) では、 VMP 9-Rd 9群 (40%) およびD-KRd群 (41%) に比べ低かった。 グレード3~4の感染症は、 VMP 9-Rd 9群で12%、 KRd群で15%、 D-KRd群で16%に発生した。
毒性関連死は、 VMP 9-Rd 9群 (5%) とKRd群 (3%) では同程度であったが、 D-KRd群では有意に高かった (8%、 OR 0.53、 95%CI 0.22–1.30、 p=0.16)。
著者らは、 「KRdおよびD-KRd療法は、 18サイクル後のMRD陰性達成においてVMP 9-Rd 9療法よりも優れていた。 本研究は、 4剤併用療法の臨床導入の可能性に貢献するとともに、 治療選択における虚弱性評価の必要性を支持するものとなった」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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