アレを目指して開院前から並ぶ大阪人
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3ヶ月前

アレを目指して開院前から並ぶ大阪人

アレを目指して開院前から並ぶ大阪人
2023年は阪神タイガースが38年ぶりにアレのアレを達成し、 関西は大いに盛り上がりました。 阪神百貨店のVセールには朝の5時から並んだ人もいて、 開店前には約2000人の列ができたそうです。 早朝から並ぶといえば、 大阪人って、 バーゲンに限らず、 病院もそうですよね。

受付開始より1時間半前に来院

「受付番号1番取りたいねん」

私が以前、 外来で担当していた患者さんの口癖です。 進行がんを患っている70代の男性患者さんでしたが、 抗がん剤治療の効果がみられてとにかく元気。 病院の受付開始より1時間半も早い朝7時から並んでいるとのことでした。

「受付番号が早ければ、 採血を早くしてもらえる。 そしたら早く結果が出て、 早く抗がん剤を打ってもらえる。 そしたら早く家に帰ることができる」 というのが彼の言い分でした。

「デパートの開店前ちゃうねんから…」 と心の中で思っておりましたが、 意外にもその患者さんはいつも1番ではありませんでした。 上には上がいるんですね。

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病院クレーム 「待ち時間が長い」

こんな風に、 大阪人はせっかちですね。 とにかくどんな場所においても 「待つ」 ということが大の苦手です。 このような風土から、 大阪の病院におけるクレームで最も多いのは 「待ち時間が長い」 という文句でしょう (統計を取ったわけではありませんが)。 待ち時間を少なくするために、 各病院では様々な対策が講じられています。

「せっかち人口」 が最も多いであろう大阪では、 全国より先駆けて2019年、 大阪府立病院機構が運営する大阪国際がんセンター (大阪市) が 「Medical Gate (メディカルゲート) 」 というサービスを開始しました。 一言で言えば、 「診察代金後払いシステム」 で、 患者の診察券ID番号やクレジットカード、 メールアドレスなどの情報をあらかじめ登録し、 病院の診察終了後に専用のファイルを会計へ提出します。

すると、 自動的にクレジットカードで診察代金が決済されるのです。 診察後に会計を待つ必要はなく、 すぐに帰宅することができます。

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大阪国際がんセンター

せっかちな大阪人に好評な 「後払いシステム」

受診者の待ち時間を減らすことに成功し、 利用者から好評だっため、 現在では大阪府立病院機構に属する5施設 (大阪急性期・総合医療センター、 大阪はびきの医療センター、 大阪精神医療センター、 大阪母子医療センター、 大阪国際がんセンター) に拡大されています。

診察を受けるまで散々待ったんだから、 終わった後くらいは早く帰らせてくれということなんでしょうね。 類似のサービスが全国の病院で導入されつつあります。

2023年10月からは薬局と連携した機能が追加されました。 アプリを利用して薬局へ処方箋を先に送っておき、 薬局での調剤が完了するとアプリに通知が届きます。 待つことなく処方薬を受け取ることができます。 支払いはクレジットカードでの決済となります。 調剤薬局での待ち時間減少にも寄与しそうですね。

「待ち時間を減らす」 ことは、 医療現場が直面している大きな課題です。 オンラインシステムを有効に活用することが解決のカギとなりそうです。

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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