海外ジャーナルクラブ
17時間前

Townsらは、 第2期梅毒の男性間性交渉者 (MSM) およびトランスジェンダー女性を対象に、 口腔・肛門粘膜からの梅毒トレポネーマ (Treponema pallidum) の排出の頻度と菌量、 治療後に消失するまでの期間を多施設共同前向き横断研究で検討。 その結果、 ベースラインでT. pallidum DNAは口腔の81%、 肛門の70%で検出され、 口腔・肛門の菌量はいずれも治療後3日で有意に減少した。研究結果はEClinicalMedicine誌に発表された。
治療3日後にも梅毒トレポネーマ (T. pallidum) のDNAが検出されましたが、 菌の生存性や感染性は不明です。 DNA検出は必ずしも感染性を意味しません。
梅毒は世界的に増加しており、 なかでも第2期梅毒は最も感染性が高い病期である可能性がある。 しかし、 治療後に梅毒トレポネーマ (Treponema pallidum、 以下T. pallidum) が消失するまでの経過に関するデータは乏しい。 本研究では、 第2期梅毒における粘膜からのT. pallidum排出の頻度と菌量、 治療後に消失するまでの期間が検討された。
本研究は多施設共同・前向き横断研究である。 研究には2023年1月27日~2024年8月19日にオーストラリアの複数の医療機関で第2期梅毒の男性間性交渉者 (MSM) およびトランスジェンダー女性が登録された。
治療当日 (ベースライン) に口腔・肛門・性器の病変部からスワブ検体を採取するとともに、 病変部以外の検体として血液、 口腔内スワブ、 肛門管スワブを採取した。 病変部以外の口腔内・肛門管スワブは治療後3、 7、 14、 30日目にも採取し、 T. pallidumの菌量を定量PCR*で測定した。
評価項目は、 粘膜からのT. pallidum排出の頻度と菌量、 治療後に消失するまでの期間とした。
対象は男性間性交渉を報告したシスジェンダー男性78例とトランスジェンダー女性1例であった。 ベースライン時にT. pallidumは口腔内の81% (64/79)、 肛門管の70% (55/79)、 血液の24% (19/79) で検出された。 口腔から梅毒トレポネーマが検出された64例のうち、 22例 (36%) に口腔病変が認められた。 また、 肛門管から検出された55例のうち、 31例 (59%) に肛門病変が認められた。
Ct値中央値はベースラインから治療後3日にかけて、 口腔で35.7から37.7 (1.7から1.2 copies/μL, p=0.013)、 肛門で30.2から38.2 (3.3から1.0 copies/μL, p<0.001) に上昇し、 菌量は有意に減少した。
58例から得られた病変部以外の対検体97件のうち96件 (99%, 95%CI 94-100%) で治療後7日までにT. pallidum DNAが検出されなくなった。
著者らは、 「第2期梅毒の期間中、 MSMの多くで口腔・肛門粘膜からT. pallidum DNAが検出されたが、 菌量は治療後3日で大きく低下し、 7日までにほぼ全ての検体で検出されなくなった」と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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