【JAMA Oncol】進行胃/EGJ腺癌の2次治療、 FOLFIRI+ICIの効果は限定的
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6ヶ月前

【JAMA Oncol】進行胃/EGJ腺癌の2次治療、 FOLFIRI+ICIの効果は限定的

【JAMA Oncol】進行胃/EGJ腺癌の2次治療、 FOLFIRI+ICIの効果は限定的
Tougeronらは、 進行胃/食道胃接合部 (EGJ) 腺癌の患者を対象に、 FOLFIRI療法と抗PD-L1抗体デュルバルマブ、 またはデュルバルマブと抗CTLA-4抗体トレメリムマブの併用による2次治療の有効性を第Ⅱ相多施設共同非対照無作為化比較試験PRODIGE 59-FFCD 1707-DURIGASTで検討した。 その結果、 FOLFIRIと免疫チェックポイント阻害薬 (ICI) の併用療法は許容できる安全性プロファイルを示したものの、 抗腫瘍活性は特定の患者サブグループに限られていることが示された。 本研究は、 JAMA Oncol誌において発表された。

📘原著論文

FOLFIRI Plus Durvalumab With or Without Tremelimumab in Second-Line Treatment of Advanced Gastric or Gastroesophageal Junction Adenocarcinoma: The PRODIGE 59-FFCD 1707-DURIGAST Randomized Clinical Trial. JAMA Oncol. 2024 Apr 4. PMID: 38573643

👨‍⚕️HOKUTO監修医コメント

結果から振り返るとFOLFIRI単独群のコントロール群がないのはlimitationであると言えます。

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2次治療の有効性の検討は限定的

進行胃/食道胃接合部腺癌における2次治療の有効性は依然として十分に解明されていない。

主要評価項目は4ヵ月時PFS

対象

2020年8月27日~2021年6月4日にフランスの37施設で実施された試験に参加した進行胃/食道胃接合部腺癌患者 : 96例

年齢中央値59.7歳、 女性30.4%

介入

患者は以下の群に1 : 1の割合で無作為に割り付けられた。

  • FD群 : 48例
FOLFIRI+デュルバルマブ
  • FDT群 : 48例
FOLFIRI+デュルバルマブ+トレメリムマブ

主要評価項目

RECIST 1.1基準による4ヵ月時点の無増悪生存期間 (PFS)

主要評価項目は達成されず

有効性評価

4ヵ月時点のPFS

  • FD群 : 44.7% (90%CI 32.3-57.7%)
  • FDT群 : 55.6% (同42.3-68.3%) 

PFS中央値

  • FD群 : 3.8ヵ月
  • FDT群: 5.4ヵ月

客観的奏効率

  • FD群 : 34.7%
  • FDT群 : 37.7%

全生存期間 (OS) 中央値

  • FD群 : 13.2ヵ月
  • FDT群 : 9.5ヵ月

1年を超える病勢コントロール率

  • FD群 : 14.9%
  • FDT群 : 24.4%

PD-L1のCPS別PFS中央値

  • CPS≧5 : 3.6ヵ月
  • CPS<5 : 5.4ヵ月

PD-L1のTPS別PFS中央値

  • TPS≧1% : 6.0ヵ月
  • TPS<1% : 3.8ヵ月

安全性評価

Grade 3~4の治療関連有害事象の発現

  • FD群 : 22例 (47.8%)
  • FDT群 : 22例 (47.8%) 

有効性は特定サブグループに限定

著者らは、 「進行胃/食道胃接合部腺癌の2次治療におけるFOLFIRIとICIの併用療法は、 許容できる安全性プロファイルを示したが、 抗腫瘍活性は特定のサブグループに限定されており、 すべての患者に対する明確な臨床的利益は確認されなかった」 と報告している。

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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