【Lancet】抗HIV薬のDOR/ISL2剤配合錠、 BIC/FTC/TAF継続に非劣性
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海外ジャーナルクラブ

2ヶ月前

【Lancet】抗HIV薬のDOR/ISL2剤配合錠、 BIC/FTC/TAF継続に非劣性

【Lancet】抗HIV薬のDOR/ISL2剤配合錠、 BIC/FTC/TAF継続に非劣性
Colsonらは、 ビクテグラビル+エムトリシタビン+テノホビルアラフェナミドによる抗レトロウイルス療法 (ART) でウイルス学的抑制が得られた成人のHIV-1感染症患者を対象に、 固定用量シングルタブレットレジメン(2剤配合錠)であるドラビリン+islatravirへの切り替えの有効性および安全性を国際多施設共同第Ⅲ相二重盲検非劣性無作為化比較試験で評価した。 その結果、 48週時のウイルス学的抑制において、 ドラビリン+islatravirへの切り替えはビクテグラビル+エムトリシタビン+テノホビルアラフェナミド継続に対して非劣性を示し、 安全性プロファイルは両群間で同等であった。 本研究はLancet誌において発表された。

📘原著論文

Switch to fixed-dose doravirine (100 mg) and islatravir (0·25 mg) once daily in virologically suppressed adults with HIV-1 on bictegravir, emtricitabine, and tenofovir alafenamide: 48-week results of a phase 3, multicentre, randomised, controlled, double-blind, non-inferiority trial. Lancet. 2026 Feb 7;407(10528):611-621. PMID: 41654375

👨‍⚕️HOKUTO監修医コメント

本報告は48週時点までの短期成績であり、 HIV治療が生涯にわたることを踏まえると、 本レジメンの長期的な有効性、 安全性、 耐性出現リスクについては今後さらなる長期追跡データによる検証が必要です。

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Lancet HIV. 2026 Jan;13(1):e9-e20. Epub 2025 Dec 1.

背景

HIV-1感染症に対するARTとして検討されているDOR/ISL

ドラビリン+islatravir (DOR/ISL) は、 HIV-1感染症に対するARTの固定用量シングルタブレットレジメンとして検討されている。

そこで本研究では、 ビクテグラビル+エムトリシタビン+テノホビルアラフェナミド (BIC/FTC/TAF) によるARTでウイルス学的抑制が得られた成人のHIV-1感染症患者を対象に、 この固定用量シングルタブレットレジメンへの切り替えの有効性および安全性を第Ⅲ相二重盲検非劣性無作為化比較試験で評価した。

研究デザイン

第Ⅲ相非劣性試験でDOR/ISLへ切り替え vs BIC/FTC/TAF継続を評価

オーストラリア、 チリ、 イスラエル、 日本、 英国、 米国の6カ国にある49の研究施設、 地域診療所および病院ベースの診療所において、 BIC/FTC/TAFによるARTを3ヵ月以上継続し、 ウイルス学的抑制 (HIV-1 RNAウイルス量が50コピー/mL未満) が得られた18歳以上のHIV-1感染症患者513例が以下の2群に2 : 1で無作為に割り付けられた。

  • DOR/ISL群 : 342例
ARTをドラビリン 100mg+islatravir 0.25mg 1日1回投与へ切り替え
  • BIC/FTC/TAF群 : 171例
ビクテグラビル+エムトリシタビン+テノホビルアラフェナミド1日1回投与によるARTを継続

参加者、 担当医師、 治験スタッフ、 治験依頼者は治験治療に関する情報が盲検化され、 本解析に直接関与した治験依頼者のみ48週時点で盲検化が解除された。

主要評価項目はHIV-1 RNAウイルス量が50コピー/mL以上であった割合

主要評価項目は、 米食品医薬品局 (FDA) のスナップショット法に基づき48週時でHIV-1 RNAウイルス量が50コピー/mL以上であった参加者の割合であった。 群間差の多重性調整済み95%CIの上限が4%未満の場合、 非劣性と判定した。

結果

有効性においてDOR/ISL群のBIC/FTC/TAF群に対する非劣性を実証

対象患者513例の年齢中央値は47歳 (四分位範囲 37-58歳) であった。 男性が79%、 女性が21%であり、 黒人・アフリカ系アメリカ人が31%、 ヒスパニック系・ラテン系・ラティーナが23%であった。

48週時においてHIV-1 RNAウイルス量が50コピー/mL以上であった割合はDOR/ISL群が1.5% (5例)、 BIC/FTC/TAF群が0.6% (1例) であり、 DOR/ISL群のBIC/FTC/TAF群に対する非劣性が実証された (群間差 0.9%㌽ [調整済み95%CI -1.9-2.9%㌽])。

安全性プロファイルは両群間で同等

有害事象 (AE) 発現率はDOR/ISL群が74.6%、 BIC/FTC/TAF群が71.3% (群間差 3.2%㌽ [95%CI -4.7-11.6%㌽])、 治療関連有害事象 (TRAE) はそれぞれ10.2%、 9.4% (群間差 0.9%㌽ [95%CI -5.1-6.0%㌽])、 重篤なAEは4.4%、 6.4% (群間差 -2.0%㌽ [95%CI -7.1-1.9%㌽])、 中止に至ったAEは2.9%、 1.8% (群間差 1.2%㌽ [95%CI -2.3-3.9%㌽]) といずれも両群間で同程度であり、 死亡例は報告されなかった。

結論

2剤配合シングルタブレットレジメンが選択肢となる可能性

著者らは 「DOR/ISLは、 BIC/FTC/TAFと同等の有効性および安全性プロファイルを示した。 BIC/FTC/TAFによりウイルス学的抑制が得られた成人のHIV-1感染症患者が異なるARTレジメンへの切り替えを希望する場合、 インテグラーゼ鎖転移阻害薬 (INSTI) を含まない1日1回経口投与の2剤配合シングルタブレットレジメンが選択肢となり得る」 と報告している。

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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