寄稿ライター
4ヶ月前
こんにちは、 医局ウォッチャーこと、 コアライ ミナトです。 連載10回目のテーマは 「医局と関連病院の喧嘩」 です。
本来は協力関係にある医局と関連病院。 でもそこはやはり人と人。 ときに揉め事に発展してしまいます。
医局オタクの僕としては、 噂話にアンテナを張ったり、 騒動前後でスタッフがどう変わったかをチェックしたりしています。 もともと武闘派の大学に所属していたこともあり、 噂話には事欠きません。
そんな経験をもとに医局 vs 関連病院の大喧嘩の顛末について、 紹介したいと思います。
揉め事の原因でよくあるのは、 以下の3つ。
分かりやすいのが金銭面ですね。 バイト医の給料で揉めることが多いです。 バイト枠を減らそうとするのも含まれます。
「もとは〇〇大学の関連病院だったのに、 新しい院長が自身の出身大学と仲良くしようとして…」 というのもよくある話です。 「公立病院に自治体が口を出し、 地元大学の関連病院にさせようとした」 というのも似たような例ですね。 このパターンは、 科を跨いた、 まさに全面戦争になる危険性があります。
最後は人間関係。 教授と病院長が不仲、 などです。 「あそこの院長、 挨拶に来てないな…」 という教授の呟きを聞いて、 震えたものです。
個人の好き嫌いのみで喧嘩に発展することは少ないですが、 これらが複雑に絡み合い、 ある日爆発してしまうわけですね。
はっきりした喧嘩が起こると、 医局は威信をかけて常勤医全員を引きあげます。 長く勤めた医師や、 その土地に縁のある医師もいるはずですが…医局を辞めてまでそこに留まる医師は、 みたことないですね。
関連病院の視点でみると、 揉めた後は常勤医数が1/2~2/3くらいに減ることが多いようです。 減った分はバイトで埋めたり、 規模を縮小したり…。 バイトの時給は常勤の2倍くらいかかりますし、 当然ながら対応できる仕事は量、 質ともに下がります。 なかなか厳しい状況ですよね。
「常勤医は全員引きあげるが、 バイトだけは出してやる」 なんて、 ひどい結末もあります。
医局と関連病院の喧嘩について紹介しました。 やむを得ない事情もあるのかもしれませんが、 医局、 関連病院、 医局員、 患者さんの誰も得をしないので、 やっぱり揉め事はない方がいいですよね。
喧嘩までするような医局や病院は、 医局員やスタッフの扱いも強引になりがちな印象があるため、 個人的にはあまり関わらないようにしています。
さて、 今回は以上です。
>>著者が運営するブログはコチラ : 「勤務医のマーチ」
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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