海外ジャーナルクラブ
9ヶ月前
Rahmanらは、 慢性閉塞性肺疾患 (COPD) 患者を対象に、 ガバペンチノイド (ガバペンチン、 プレガバリン) の使用と重度増悪との関連を、 時間条件の傾向スコアマッチングを用いた新規使用者コホート研究で検討した。 その結果、 ガバペンチノイドの使用がCOPD患者の重度増悪のリスク増加と関連していることが明らかになった。 本研究はAnn Intern Med誌において発表された。
このコホートにsmokingの情報が含まれていないのは大きなlimitationです。 にもかかわらず強めの語調での結論を見ますと、 ガイドラインなどで発表する前提があって、 その根拠となる研究の位置付けだと思われます。
北米および欧州の保健機関は、 COPD患者を含め、 ガバペンチノイドに関連する重篤な呼吸障害について警告しているが、 裏付けとなるエビデンスは限られている。
1994~2015年にCOPDを有する基本コホート内で、 ガバペンチノイドによる治療を開始した患者 (内訳は以下の通り)
入院を要する重度のCOPD増悪
ガバペンチノイド使用は、 重度のCOPD増悪リスクの増加と関連していた。
HR 1.58 (95%CI 1.08-2.30)
HR 1.35 (同1.24-1.48)
HR 1.49 (同1.27-1.73)
HR 1.39 (同1.29-1.50)
COPD患者におけるガバペンチノイドの使用は、 重度のCOPD増悪リスクの増加と関連しており、 規制当局の警告を支持するものである。 COPD患者に対するガバペンチンおよびプレガバリンの処方時に、 この潜在的リスクを考慮することの重要性を強調している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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