インタビュー
9ヶ月前
一宮西病院 (愛知県一宮市) は2020年と2021年、 マッチング倍率が全国2位となるなど上位の常連です。 その人気の理由はどこにあるのか。 初期研修医 (1年次) の佐伯太陽先生に話を聞きました。
――研修先選びのポイントは。
「私は救急医療と整形外科を中心に学べる研修先を希望しており、 希望を実現できるかどうかを重視しました。 2年間の初期研修を通じ、 どのような経験やスキルが得られるのかを具体的にイメージしました」
「当院を選んだ決め手は、 症例数が多く、 風邪症状から心筋梗塞、 交通外傷までさまざまな経験を積める点です。 実際に研修に進んでからも、 自分が専門にしたい分野の知識をより深めるためにはどうすればいいかは、 常に意識するようにしています」
――実際に入職して感じたことは。
「総合内科の研修は特徴的で、 8週間にわたって病棟管理を経験し、 診察から採血、 薬の処方、 カルテの作成、 入退院の処理などの一連業務を任せられます。 2年次から外来もどんどん経験できます」
「総合内科の先生は、 問診能力に長けている方が多く、 患者さんの年齢や生活習慣に応じて、 話の聞き出し方を変えています。 例えば、 アルコール依存による体調不良の場合、 飲酒量を直接聞くのではなく、 『お酒は強いですか?』と言い回しを変えると、 患者さんは上機嫌で語り出します。 話しづらい情報であっても、 言い回し一つで得られる情報が変わることを学びました」
「指導医の了承が得られれば、 学びたい科目を自由に変更できます。 例えば、 画像診断の技術をつけたい場合は放射線科に、 おなかの病気について詳しく学びたい場合は消化器内科に、 といったように選択を変えられます」
「現在、 麻酔科の研修を受けており、 ルート確保の手技を身につけるのに必死になっています。 シミュレータを利用した練習では、 先生から改善点や行動のポイントを分かりやすくフィードバックしてもらえるので、 成長につながっていると実感できますね。 経験が不足している手技があれば、 指導医や上級医がどんどん声をかけてくれるので、 さまざまな手技をバランスよく経験できます」
――病院の雰囲気は。
「指導医の先生はローテーション中はもちろん、 科が変わっても、 業務や進路に関する悩みがあれば相談に乗ってくれます。 当直や夜勤などでも、 時間があれば相談に乗ってくれるのがありがたいです」
「今進路で悩んでいますが、 医局がない分、 いろんな経歴を持つ先生がいて、 進路に役立つ情報をたくさん聞いています。 美味しい飲食店の情報も教えてくれるなど、 コミュニケーションが取りやすい和やかな雰囲気です」
――休日の過ごし方は
「オフは同僚や友達と一緒に食事をしたり、 お酒を飲んだりして過ごしています。 旅行が好きで、 特に関西方面によく足を運んでいます。 九州や四国などへ遠出もします。 金曜日や土曜日は当直に入りますが、 代休が取得できるため、 休暇は取りやすい環境です」
――医学生に向けてメッセージを
「研修先を選ぶ際には、 給与や立地だけでなく、 働く環境を考えることも大切です。 病院の雰囲気は実際に見学しないと分かりません。 当院を見学の候補に入れていただけると嬉しいです」
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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