インタビュー
17日前
北里大学病院 (神奈川県) では 「5年後10年後の良医を育てる」 を基本理念に掲げ、 確かな臨床力を育みながら、 医師に求められる道徳観を軸とした判断力を養う研修が行われています。 今回は、 臨床研修センター長の佐藤 武郎先生に、 研修の特徴について話を聞きました。
――どのような研修プログラムがありますか?
佐藤先生
「基本プログラム、 周産・成育プログラムに加えて、 2026年度からは外科重点プログラムの募集も開始します。 また、 研究に関心のある方に向けた基礎研究医プログラムも整えており、 さまざまなニーズに対応できる点が特徴です」
「当院のプログラムは、 専攻医研修やその先の進路へスマートに移行できる設計です。 5年目や10年目になって『北里で研修してよかった』と思ってもらえるような研修内容だと自負していますし、 実際にかなり多くの方が専攻医研修に移行してくれています」
――研修でどのような力が身に付きますか?
佐藤先生
「“良医の育成”が臨床研修センターの基本理念です。 現場では、 常に正解がない中での選択が求められます。 そんなときに倫理観という言葉がよく使われますが、 その土台にあるのは道徳観だと考えています。 日々のカンファレンスや多職種との対話を通して『患者さんにとっての最善は何か』を見極め、 判断していく力を、 自然と身につけてもらえるようにしています」
――どんな症例を経験できますか?
佐藤先生
「当院がある相模原市には市民病院がないため、 一般的な疾患も多く扱いますが、 重症例が中心になります。 臨床研修のうちは軽症例をファーストタッチで診たいと考える学生さんもいると思いますが、 当院では必ず上級医がそばにつき、 患者さんの安全と研修医を守る体制を取っています。 ただ、 臨床研修の段階でチームとして重症例を診た経験は、 数年後の大きな自信につながると考えています」
――他大学から来た場合でも、 馴染みやすいですか?
佐藤先生
「2024年度は、 臨床研修医の約88%が北里大学出身です。 しかし、 指導医や上級医は他大学出身の方も多く、 全く問題なく溶け込める環境だと思います。 私自身も、 つい北里大学出身だと思い込んで学生時代の話をしたところ『先生の授業、 受けていません』と返されて、 北里出身じゃなかったんだと気づいたことがありました。 それくらい、 違和感なくチームの一員として馴染んでくれています」
――研修医同士はどんな雰囲気ですか?
「本当に仲が良いと感じます。 IPE棟 (臨床教育研究棟) には研修医専用の部屋があるのですが、 そこで一緒に勉強したり情報交換をしたりしているようです。 馴れ合いではなく、 支え合える関係ができていると思います。 」
――医学生にメッセージをお願いします。
佐藤先生
「医師としての人生は非常に長いです。 だからこそ、 当院では10年先、 20年先まで見据えたプログラムを用意しています。 『北里大学病院で研修すれば、 一生楽しく充実した医師生活が送れる』と胸を張って言える環境ですので、 当院で研修したいという思いがある方は、 どうぞ安心して飛び込んできてください。 」
▶北里大学病院 ホームページ
▶同病院 臨床研修医募集ページ ホームページ
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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