【Lancet】脳出血、 rFVIIaは血腫抑制も予後改善せず
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海外ジャーナルクラブ

1ヶ月前

【Lancet】脳出血、 rFVIIaは血腫抑制も予後改善せず

【Lancet】脳出血、 rFVIIaは血腫抑制も予後改善せず
Broderickらは、 自発性脳出血患者を対象に、 発症2時間以内の遺伝子組換え第Ⅶa因子 (rFⅦa) 投与の臨床アウトカムへの効果をプラセボ対照無作為化比較試験 (FASTEST) で検証した。 その結果、 rFⅦa群は血種の増大は抑制したものの、 機能的アウトカム指標である180日時点の修正版Rankin Scaleについてはプラセボ群との間に差を認めなかった。 一方で、 rFⅦa群では、 投与後4日以内の生命を脅かす血栓塞栓症イベントがわずかに増加した。 試験結果はLancet誌に発表された。 

📘原著論文

Recombinant factor VIIa versus placebo for spontaneous intracerebral haemorrhage within 2 h of symptom onset (FASTEST): a multicentre, double-blind, randomised, placebo-controlled, phase 3 trial. Lancet. 2026 Feb 21;407(10530):773-783. Epub 2026 Feb 4. PMID: 41653933

👨‍⚕️HOKUTO監修医コメント

Negative studyでもしっかりとLancetに掲載されているところが評価に値します。 サブ解析の結果では90分以内に治療を受けた場合に、 効果が期待されそうです。

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背景

rFⅦaの臨床アウトカム改善効果は不明

遺伝子組換え第Ⅶa因子 (rFⅦa) は脳出血 (ICH) 患者の出血進行を抑制することが示されているが、 臨床アウトカムの改善効果は証明されていない。

そこで本研究では、 急性自発性ICH患者におけるrFⅦaの安全性、 臨床効果、 および出血抑制効果を評価した。

研究デザイン

主要評価項目はmRSスコア

本研究は、 日本を含む6ヵ国で実施された第Ⅲ相二重盲検プラセボ対照適応型無作為化比較試験 (FASTEST) である。 対象は発症2時間以内に治療可能であった自発性ICH患者とし、 rFⅦa群またはプラセボ群に1:1で割り付けた。

主要評価項目は180日時点の修正版Rankin Scale (mRS) による機能的アウトカムとし、 主要安全性評価項目は投与後4日以内の生命を脅かす血栓塞栓イベントとした。

副次評価項目は、 投与前後24時間のICH体積、 ICH+IVH (脳室内出血) 体積の変化である。

結果

mRSに差はなし、 血腫増大は抑制

626例を無作為化した (rFⅦa群 : 328例、 プラセボ群 : 298例)。 発症から治療投与までの平均時間は100分であった。

180日時点のmRSによる機能的アウトカムは、 両群間で有意差を認めなかった (調整後共通オッズ比 1.09、 95%CI 0.79-1.51、 p=0.61)。 なお同試験は、 2回目の中間解析で事前に規定された無益性基準に到達したため、 早期中止となった。

一方で、 24時間時点の画像評価では、 rFVIIaはプラセボと比較して血腫増大を有意に抑制した。

rFVIIaによる血腫増大抑制

  • ICH成長量 : -3.7 mL (95%CI -5.4~-1.9)
  • ICH+IVH成長量 : -5.2 mL (95%CI -7.6~-2.8)

血栓塞栓症リスクは増

投与後4日以内の生命を脅かす血栓塞栓症は、 rFⅦa群で増加した。

血栓塞栓症

  • rFⅦa群 : 15例 (5%未満)
  • プラセボ群 : 4例 (1%)
 RR 3.41 (95%CI 1.14-10.15、 p=0.020) 

結論

機能的アウトカムを改善せず、 血栓リスク微増

著者らは、 「ICH発症2時間以内のrFⅦa投与は血腫増大を遅延させたが、 機能的アウトカムは改善できず、 生命を脅かす血栓塞栓症リスクをわずかに増加させた。 出血継続リスクの高い患者での追加評価は継続中である」 と報告している。

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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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