海外ジャーナルクラブ
2年前
Gerisらは、 急性リンパ芽球性白血病 (ALL) の小児患者とマッチさせた対照者による集団ベースの症例対照研究により、 先天性サイトメガロウイルス (cCMV) とALL発症リスクとの関連について検討。 その結果、 cCMVは高二倍体ALLのリスク増加と関連していた。 本研究は、 JAMA Netw Open誌において発表された。
エビデンスレベルとしてはかなり低く、 先天性サイトメガロウイルス感染症と二倍体ALLのリスクについて今後研究してみるのはいいよ、 くらいが意訳した結論かと思います。
ALLは、 小児がんの中で最も一般的であり、 小児の主要な死因である。 小児ALLの原因を理解することは、 早期発見と予防のために必要である。 先天性サイトメガロウイルス (cCMV) は、 ALLリスクに関連する中程度から強度の潜在的因子として最近同定された。
ALL診断を受けた0~14歳の小児患者が対象とした。 対照者は、 年齢、 性別、 母親の人種と民族でマッチングした。
新生児乾燥血斑の定量PCRにより測定されたcCMV感染
0~14歳の小児で診断されたALL
合計1189人のALL症例と4756人のマッチした対照者が研究に含まれた。
ALL症例:0.5% (6名)
対照症例:0.4% (21名)
cCMV感染のオッズに群間差はなかった (OR 1.30、 95%CI 0.52-3.24)
免疫表現型は45.1%(536名)、 細胞遺伝学的データは27% (127名) で入手可能であった。
高2倍体ALL (74例) は、 マッチさせない対照と比較して、 cCMV感染のオッズが6.26倍高かった (95%CI 1.44-27.19)。
cCMVと小児ALLに関するこの症例対照研究では、 cCMVは超二倍体ALLのリスク上昇と関連していた。 これらの知見は、 継続的な研究を促すものである。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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