【NEJM】未治療進行尿路上皮癌、 ニボルマブ+GC療法でOSとPFSが改善
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海外ジャーナルクラブ

1年前

【NEJM】未治療進行尿路上皮癌、 ニボルマブ+GC療法でOSとPFSが改善

【NEJM】未治療進行尿路上皮癌、 ニボルマブ+GC療法でOSとPFSが改善
van der Heijden氏らは、 前治療歴のない切除不能または転移性の進行性尿路上皮癌患者を対象に、 ゲムシタビン・シスプラチン併用療法 (GC療法) に対する抗PD-1抗体ニボルマブの上乗せ効果を多国籍非盲検第Ⅲ相無作為化比較試験で検討した。 その結果、 ニボルマブ+GC療法は、 GC療法単独と比較し、 全生存期間 (OS) と無増悪生存期間 (PFS) 有意に改善した。 本研究は、 NEJM誌において報告された。

📘原著論文

Nivolumab plus Gemcitabine-Cisplatin in Advanced Urothelial Carcinoma. N Engl J Med. 2023 Nov 9;389(19):1778-1789. PMID: 37870949

👨‍⚕️HOKUTO監修医コメント

ニボルマブの有効性が臨床研究でしっかりと証明され続けていることに改めてその成果に敬意を表します。 自動車ではなく医薬品を海外に輸出して国力が高められる時代が来ると良いと思います。

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GC

【NEJM】未治療進行尿路上皮癌、 ニボルマブ+GC療法でOSとPFSが改善

オプジーボ点滴静注20mg / 100mg / 120mg / 240mg

ニボルマブ

背景

切除不能または転移性の尿路上皮癌患者において、 シスプラチンをベースとする1次化学療法への上乗せでOSを改善した新規薬剤はない。

研究デザイン

対象

前治療歴のない切除不能または転移性の進行性尿路上皮癌患者:608例

介入

患者を以下の群に1:1の割合で無作為に割り付けた。

  • ニボルマブ併用群:304例
ニボルマブ (360mg) +GC療法
  • GC群:304例
GC療法単独

主要評価項目

OS、 PFS

研究結果

有効性評価

OS中央値

追跡期間中央値33.6ヵ月の時点で、 ニボルマブ併用群ではGC群に比べてOSの有意な延長を認めた。

  • ニボルマブ併用群:21.7ヵ月
  • GC群:18.9ヵ月
死亡のHR:0.78 (95%CI 0.63-0.96、 p=0.02) 

PFS中央値

PFSもニボルマブ併用群でGC群に比べて有意に長かった。

  • ニボルマブ併用群:7.9ヵ月
  • GC群:7.6ヵ月
増悪または死亡のHR:0.72 (95%CI 0.59-0.88、 p=0.001) 

12ヵ月時のPFS率

  • ニボルマブ併用群:34.2%
  • GC群:21.8%

全奏効率

  • ニボルマブ併用群:57.6% (完全奏効:21.7%)
  • GC群:43.1% (完全奏効:11.8%)

完全奏効期間中央値

  • ニボルマブ併用群:37.1ヵ月
  • GC群:13.2ヵ月

安全性評価

グレード3以上の有害事象の発現

  • ニボルマブ併用療法:61.8%
  • GC群:51.7%

結論

前治療歴のない進行尿路上皮癌患者において、 ニボルマブ+GC療法は、 GC療法単独と比較してOSおよびPFSの有意な延長をもたらした。

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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