海外ジャーナルクラブ
1年前
van der Heijden氏らは、 前治療歴のない切除不能または転移性の進行性尿路上皮癌患者を対象に、 ゲムシタビン・シスプラチン併用療法 (GC療法) に対する抗PD-1抗体ニボルマブの上乗せ効果を多国籍非盲検第Ⅲ相無作為化比較試験で検討した。 その結果、 ニボルマブ+GC療法は、 GC療法単独と比較し、 全生存期間 (OS) と無増悪生存期間 (PFS) 有意に改善した。 本研究は、 NEJM誌において報告された。
ニボルマブの有効性が臨床研究でしっかりと証明され続けていることに改めてその成果に敬意を表します。 自動車ではなく医薬品を海外に輸出して国力が高められる時代が来ると良いと思います。
オプジーボ点滴静注20mg / 100mg / 120mg / 240mg
切除不能または転移性の尿路上皮癌患者において、 シスプラチンをベースとする1次化学療法への上乗せでOSを改善した新規薬剤はない。
前治療歴のない切除不能または転移性の進行性尿路上皮癌患者:608例
患者を以下の群に1:1の割合で無作為に割り付けた。
OS、 PFS
OS中央値
追跡期間中央値33.6ヵ月の時点で、 ニボルマブ併用群ではGC群に比べてOSの有意な延長を認めた。
死亡のHR:0.78 (95%CI 0.63-0.96、 p=0.02)
PFS中央値
PFSもニボルマブ併用群でGC群に比べて有意に長かった。
増悪または死亡のHR:0.72 (95%CI 0.59-0.88、 p=0.001)
12ヵ月時のPFS率
全奏効率
完全奏効期間中央値
グレード3以上の有害事象の発現
前治療歴のない進行尿路上皮癌患者において、 ニボルマブ+GC療法は、 GC療法単独と比較してOSおよびPFSの有意な延長をもたらした。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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