海外ジャーナルクラブ
2年前
Choi Hらは、 気管支拡張症の有無による肺癌リスクをコホート研究で検討した. 結果、 喫煙状況に関係なく、 肺癌リスクの上昇と関連していたことが明らかとなった. 本研究はAnn Am Thorac Soc誌において発表された.
気管支拡張症が肺癌リスクを増加させるかについて、 従来の研究では喫煙歴が考慮されていなかったため評価は不十分であった.
2009年に韓国で国民健診プログラムに参加した385万8,422名が対象としたコホート研究.
肺癌診断日、 死亡日を2018年12月まで追跡し、 気管支拡張症の罹患患者 (6万5,305名) と非罹患患者 (379万3,117名) における肺癌発生率をCox比例ハザード回帰モデルを用いて評価した.
気管支拡張症を有する参加者は有しない参加者に比べて有意に肺癌発生率が高かった.
1,000人年当たり 2.099人 vs 0.742人
aHR 1.22 (95%CI 1.14~1.30, P<0.001)
喫煙の有無にかかわらず、 肺癌のリスクは気管支拡張症のある参加者で有意に高かった
非喫煙者のaHR 1.28 (95%CI 1.17~1.41)
喫煙経験者のaHR 1.26 (95%CI 1.10~1.44)
気管支拡張症の存在は、 喫煙の有無にかかわらず、 肺がんリスクの上昇と関連していた.
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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