【KEYNOTE-564試験】腎細胞癌に対するペムブロリズマブ
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HOKUTO編集部

1年前

【KEYNOTE-564試験】腎細胞癌に対するペムブロリズマブ

【KEYNOTE-564試験】腎細胞癌に対するペムブロリズマブ
腎切除後の再発リスクが高い腎細胞癌 (淡明細胞型) 患者において、 ペムブロリズマブ投与の効果を、 プラセボ投与を対照に検証した第Ⅲ相無作為化比較試験KEYNOTE-564の結果より、 無病生存期間 (DFS) に対する有益性が示された。

原著論文

▼中間解析結果

Adjuvant Pembrolizumab after Nephrectomy in Renal-Cell Carcinoma. N Engl J Med. 2021 Aug 19;385(8):683-694. PMID: 34407342

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KEYNOTE-564試験の概要

対象

根治的腎摘除術または腎部分切除術後の再発リスクが高い腎細胞癌 (淡明細胞型) 患者

方法

994例を以下の2群に1:1で割り付けた。

  • ペムブロリズマブ群 (496例)
ペムブロリズマブ200㎎を3週毎投与、 最大17サイクル
  • プラセボ群 (498例)
プラセボを3週毎投与、 最大17サイクル

評価項目

  • 主要評価項目:無病生存期間 (DFS)
  • 副次評価項目:全生存期間 (OS) 、 PD-L1発現別のDFSおよびOS、 安全性

KEYNOTE-564試験の結果

患者背景

両群間で同様であった。

DFS

  • 中央値
  • ペムブロリズマブ群:未到達(NR)
(95%CI NR-NR)
  • プラセボ群:NR 
(95%CI 40.5ヵ月-NR)
HR0.63 (95%CI 0.50-0.80)
  • 12ヵ月時、 24ヵ月時、 30ヵ月時のDFS率
  • ペムブロリズマブ群:85.7%、 77.3%、 75.2%
  • プラセボ群:76.2%、 68.1%、 65.5%

  • サブグループ解析

PD-L1発現に関わらず、 HRの点推定値は1.0以下であった。 

OS

  • 中央値

両群いずれも未到達

HR0.52 (95%CI 0.31-0.86)
  • 12ヵ月時、 24ヵ月時、 30ヵ月時のOS率
  • ペムブロリズマブ群:98.6%、 96.6%、 95.7%
  • プラセボ群:98.0%、 93.5%、 91.4%

後治療

再発後に化学療法を受けた患者の割合は以下の通り

  • ペムブロリズマブ群 67例 (14%) 
  • プラセボ群 99例 (20%)

ペムブロリズマブ群では、 プラセボ群よりも後治療または死亡までの期間が長かった。

HR0.67 (95%CI 0.50-0.90)

有害事象

治療関連AE (Grade3以上) の発現率

  • ペムブロリズマブ群 32%
  • プラセボ群 18%

著者らの結論

腎切除後の再発リスクが高い腎細胞癌 (淡明細胞型) 患者において、 ペムブロリズマブ投与はプラセボ投与と比較し、 DFSを有意に延長することが示された。

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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