未治療HER2発現進行尿路上皮癌、 DV+toripalimabでPFS・OS改善 : RC48-C016
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HOKUTO編集部

6ヶ月前

未治療HER2発現進行尿路上皮癌、 DV+toripalimabでPFS・OS改善 : RC48-C016

未治療HER2発現進行尿路上皮癌、 DV+toripalimabでPFS・OS改善 : RC48-C016
切除不能なHER2発現局所進行・転移性尿路上皮癌 (la/mUC) への1次治療として、 抗HER2抗体薬物複合体 (ADC) disitamab vedotin (DV) +抗PD-1抗体toripalimabの有効性および安全性を、 化学療法を対照に比較評価した中国における多施設共同第Ⅲ相非盲検無作為化比較試験RC48-C016の結果から、 DV+toripalimab併用療法によりPFSおよびOSが有意に改善した。 中国・Peking University Cancer HospitalのJun Guo氏が発表した。 同詳細はN Engl J Med. 2025年10月19日オンライン版に同時掲載された¹⁾。

背景

第Ib/II相試験でORR、 PFSは有望な結果

未治療または化学療法抵抗性のHER2発現la/mUC患者を対象とした第Ib/II相RC48-C014試験において、 DV+toripalimab併用療法による客観的奏効率 (ORR) は76.3%、 無増悪生存期間 (PFS) 中央値は9.3ヵ月と有望な結果を示した²⁾。

試験の概要

対象は切除不能なHER2発現局所進行・転移性尿路上皮癌患者

対象は、 中国において、 RECIST v1.1に基づく測定可能病変を有し、 ECOG PS 0-1、 切除不能なHER2発現*局所進行・転移性尿路上皮癌患者であった。

*中央検査による免疫組織化学染色 [IHC] で1+、 2+、 3+

DV+toripalimab vs 化学療法を比較評価

484例が以下の2群に1 : 1で無作為に割り付けられた。

  • DV+T群 : 243例
2週を1サイクルとしてdisitamab vedotin+toripalimab投与、 最大サイクル数は非設定
  • 化学療法群 : 241例
3週を1サイクルとしてゲムシタビン+シスプラチンまたはカルボプラチンを最大6サイクル投与

治療は、 病勢進行または死亡、 許容できない毒性、 あるいは同意の撤回が生じるまで継続された。

主要評価項目はPFSおよびOS

主要評価項目は盲検下独立中央判定 (BIRC) によるPFS、 全生存期間 (OS) だった。 副次評価項目は担当医師評価によるPFS、 BIRCおよび担当医師評価によるRECIST v1.1に基づくORR、 奏効期間 (DoR) 、 安全性などであった。

今回は、 PFSの最終解析およびOSの中間解析結果が報告された。

試験の結果

患者背景は概ね一致

追跡期間中央値18.2ヵ月 (データカットオフ : 2025年5月31日) におけるベースライン時の患者背景は、 両群間で概ねバランスが取れていた。

年齢中央値はDV+T群が66歳 (範囲 39-84歳)、 化学療法群が67.0歳 (同 33-85歳)、 臨床病期Ⅳがそれぞれ95.9%、 96.7%、 原発部位は上部尿路が45.7%、 50.6%、 内臓転移ありが51.0%、 52.3%、 HER2 IHCスコア2+または3+が77.4%、 78.0%、 シスプラチン不適格が47.7%、 46.9%であった。

mPFSが有意に改善、 病勢進行・死亡リスク64%低減

主要評価項目であるBIRCによるPFS中央値は、 DV+T群が13.1ヵ月 (95%CI 11.1-16.7ヵ月) であり、 化学療法群の6.5ヵ月 (同 5.7-7.4ヵ月) と比べて有意に改善した (HR 0.36 [同 0.28-0.46]、 p<0.0001)。

担当医師評価によるPFS (中央値12.3ヵ月 vs 6.2ヵ月、 HR 0.36 [95%CI 0.28-0.46]) は、 上述の結果と一致していた。

mOSは31.5ヵ月、 死亡リスク46%低減

もうひとつの主要評価項目であるOS中央値は、 DV+T群が31.5ヵ月 (95%CI 21.7ヵ月-NE) であり、 化学療法群の16.9ヵ月 (同 14.6-21.7ヵ月) と比べて有意に改善した (HR 0.54 [同 0.41-0.73]、 p<0.0001)。

PFS/OSベネフィットは多くのサブグループで一貫

サブグループ解析において、 BIRCによるPFSおよびOSのベネフィットは、 事前に規定された多くのサブグループで一貫して認められた。

ORRはBIRC評価で76.1%

BIRCによるORRは、 DV+T群が76.1% (95%CI 70.3-81.3%)、 化学療法群が50.2% (同 43.7-56.7%) であり、 担当医師評価によるORRは、 それぞれ71.6% (95%CI 65.5-77.2%)、 49.8% (同 43.3-56.3%) と、 いずれもDV+T群で高く、 有意差を示した (BIRC : 率差 26.0%㌽ [95%CI 17.6-34.1%㌽]、 担当医師評価 : 率差 21.9%㌽ [同 13.3-30.2%㌽])。

DoRは数値的に改善

BIRCによるDoRは、 DV+T群が14.6ヵ月 (95%CI 11.3-18.7ヵ月)、 化学療法群が5.6ヵ月 (同 5.3-5.8ヵ月) であった。 担当医師評価によるDoR (13.1ヵ月vs 5.5ヵ月) でも、 上述と同様にDV+T群で数値的な改善が認められた。

安全性プロファイルは良好

DV+T群の安全性プロファイルは、 各薬剤における既報と一致しており、 化学療法群と比べて良好であった。 Grade3以上の治療関連有害事象 (TRAE) 発現率は、 DV+T群が55.1%、 化学療法群が86.9%であった。

結論

DV+toripalimabが未治療HER2発現la/mUCへの標準治療となる可能性

Guo氏は 「DV+toripalimabは、 未治療のHER2発現局所進行・転移性尿路上皮癌に対する新たな標準治療となる可能性がある」 と報告した。

出典

¹⁾ N Engl J Med. 2025年10月19日オンライン版.

²⁾ Ann Oncol. 2025 Mar;36(3):331-339.

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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