HOKUTO編集部
12ヶ月前

Kuererらは、 早期のERBB2 (HER2) 陽性またはトリプルネガティブ浸潤性乳癌患者を対象に、 乳房手術省略の可能性を5年にわたる単一群の第Ⅱ相多施設共同非無作為化比較試験で検討した。 その結果、 術前療法により画像誘導下吸引式組織生検 (VAB) で病理学的完全奏効 (pCR) が確認された患者では、 乳房手術を省いても同側乳房腫瘍の再発は認められず、 無病生存 (DFS) 率と全生存 (OS) 率はいずれも100%であった。 研究結果はJAMA Oncol誌に発表された。
N=50と患者数が少ないのと、 観察期間が55ヵ月と短いことがlimitationとなります。
術前療法により、 乳癌患者の約60%で病理学的完全奏効 (pCR) が得られる可能性があり、 乳房手術の必要性が疑問視されている。
そこで、 術前療法でpCRが確認され、 乳房手術を施行しなかった乳癌患者の同側乳房腫瘍の再発率を第Ⅱ相非無作為化比較試験で検討した。
米国で、 cT1-2N0-1M0のERBB2 (HER2) 陽性またはトリプルネガティブ浸潤性乳癌がある40歳以上の女性で、 術前療法後の画像診断で乳房病変の残存が2cm未満と判明した患者50例を対象に、 腫瘍床の画像誘導下VABを実施した。
臨床的にリンパ節転移陰性と診断され、 VABで乳房内に残存癌が認められなかった患者は、 乳房または腋窩手術を施行せず、 ブースト照射を伴う全乳房放射線療法を実施した。
最初にリンパ節転移が認められ、 VABで乳房pCRと診断された患者は、 標的腋窩リンパ節郭清術を行った一方で、 VABで残存癌が認められた患者は、 標準的な乳房および腋窩手術を行った。
患者は6ヵ月ごとに診察およびマンモグラフィによる経過観察を受けた。 主要評価項目は同側乳房腫瘍の再発であった。
登録された50例のうち、 29例 (58%) がERBB2陽性、 21例 (42%) がトリプルネガティブ乳癌であった。
VABによる乳房pCRは31例 (62% [95%CI 47.2-75.3%])、 腋窩pCRは標的腋窩郭清を受けた初回リンパ節転移およびVABによる乳房pCRが確認された8例全例で認められた。
追跡期間中央値55.4ヵ月 (IQR 44.0-63.5ヵ月) 時点で、 同側乳房腫瘍の再発は認められず、 乳房手術を省いた患者のDFS率およびOS率はいずれも100%であった。
著者らは 「この結果は、 術前療法後に画像誘導下VABでpCRが確認された一部の乳癌患者では乳房手術の省略が選択肢となる可能性を示唆している。 この新たなアプローチの確立には、 詳細な検証的試験が必要である」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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