海外ジャーナルクラブ
9日前

Fearonらは、 冠動脈造影で中等度冠動脈狭窄が認められた患者を対象に、圧ワイヤーによる冠血流予備量比 (FFR) 評価に対する血管造影画像のみから算出した冠血流予備量比 (FFRangio) の評価の非劣性を無作為化比較試験ALL-RISEで検証した。 その結果、 1年時の死亡、 心筋梗塞、 予定外の血行再建術の複合エンドポイントにおいて、 圧ワイヤーに対するFFRangioを用いた生理学的評価の非劣性が示された。 試験結果はNew England Journal of Medicineに発表された。
組み入れ基準は広かったものの、 対象患者は圧ワイヤー法とFFRangio法の両方が実施可能な冠動脈解剖であると判断された症例に限定されたため、 結果の一般化には一定の制限があります。
【NEJM】中等度冠動脈病変 「vFFRガイド下血行再建」 が圧ワイヤーFFRに非劣性
中等度冠動脈病変の圧ワイヤーを用いた評価は、 心臓カテーテル検査および経皮的冠動脈インターベンション (PCI) を受ける患者の臨床転帰を改善する。 しかし、 圧ワイヤーを用いた生理学的評価の臨床における実施率は低い。 一方、 冠動脈造影画像のみから算出するFFRは圧ワイヤーによるFFR評価と良好な相関を示し、 手技を簡素化できる可能性があるが、 臨床アウトカムへの影響は不明であった。
本試験では、 冠動脈造影を受け1つ以上の中等度冠動脈狭窄病変が認められた患者1,930例の生理学的評価において、 血管造影画像のみに基づく FFRangioを用いて行う群と圧ワイヤーを用いたFFR評価により行う群のいずれかに無作為に割り付けた。
主要評価項目は1年時の死亡、 心筋梗塞、 予定外かつ臨床的に適応のある血行再建術の複合エンドポイントとした。
非劣性マージンは3.5%㌽とした。
患者の平均年齢は68.4歳で、 25.0%が女性であった。 1年時に主要エンドポイントイベントはFFRangio群で64例 (Kaplan-Meier推定値6.9%)、 圧ワイヤー群で65例 (Kaplan-Meier推定値7.1%) に発生した (HR 0.98、 95%CI 0.70-1.39、 差-0.2%㌽、 片側97.5%CI上限2.1%㌽、 非劣性のp<0.001)*。
出血、 急性腎障害、 手技関連有害事象の発生については両群間で明らかな差は認められなかった。
著者らは、 「心臓カテーテル検査室で生理学的評価を受ける中等度冠動脈病変患者において、FFRangioを用いた冠動脈造影ガイド下戦略は、 圧ワイヤーを用いた戦略と比較して、 1年時点の全死亡、 心筋梗塞、 予定外の臨床的適応に基づく血行再建術から成る複合エンドポイントにおいて非劣性であった」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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