海外ジャーナルクラブ
5ヶ月前

2024年10月、 PIK3CA遺伝子変異を有する内分泌抵抗性のホルモン受容体陽性HER2陰性の局所進行または転移性乳癌を適応として、 PI3K阻害薬inavolisibがパルボシクリブおよびフルベストラントとの併用療法として米食品医薬品局 (FDA) に承認された。 同承認は、 第III相試験 (INAVO120) において、 無増悪生存期間 (PFS) の有意な改善を示した結果に基づく。 同試験の結果概要が、 J Clin Oncol誌において発表された。
至適投与法の不確実性、 高血糖リスク患者の除外による一般化の制限、 多国籍試験で米国外症例が大多数を占めることによる米国での適用性への影響などのlimitationにより、 FDAは市販後や実臨床データによる追加検証を求めています。
今回承認された適応は、 補助内分泌療法の終了時もしくは終了後に再発が認められ、 かつFDA承認のFoundationOne Liquid CDxアッセイによりPIK3CA変異が検出された症例である。
INAVO120試験の対象は、 内分泌療法に抵抗性を示した、 PIK3CA変異を有するHR陽性、 HER2陰性の局所進行または転移性乳癌患者325例であった。 患者は、 inavolisib+パルボシクリブ+フルベストラントを投与するinavolisib群 (161例)、 プラセボ+パルボシクリブ+フルベストラントを投与するプラセボ群 (164例) のいずれかに1:1で無作為に割り付けられた。 主要評価項目は、 治験医師評価による無増悪生存期間 (PFS) であった。
PFS中央値は、 プラセボ群の7.3ヵ月に比べ、inavolisib群で15.0ヵ月と有意に延長した(HR 0.43 [95%CI 0.32-0.59]、 p<0.0001)。
客観的奏効率は58% (95%CI 50-66%) vs 25% (同19-32%) であり、 奏効期間中央値は18.4ヵ月 (95%CI 10.4-22.2ヵ月) vs 9.6ヵ月 (同7.4-16.6ヵ月) であった。
全生存期間(OS)の中間解析では有意差は認められなかったが、 HR 0.64 (95%CI 0.43-0.97) と全体的なリスクベネフィット評価を支持するものであった*。
*OSの最終解析の報告はこちら
Inavolisib群で高頻度にみられた有害事象は、 高血糖、 口内炎、 下痢、 発疹であり、 既知のPI3Kα阻害薬クラスの特徴と一致した。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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