海外ジャーナルクラブ
9ヶ月前

Walshらは、 人工呼吸管理を要する重症患者を対象に、 α2受容体作動薬 (デクスメデトミジンまたはクロニジン) を用いた鎮静により、 プロポフォールを用いた鎮静に比べて抜管までの時間が短縮するかどうかを無作為化比較試験A2Bで検討した。 その結果、 いずれの介入でも抜管成功までの時間にプロポフォールとの有意差は示されなかった。 試験結果はJAMA誌に発表された。
この試験はネガティブな結果に終わったものの、 Introductionの簡潔かつ的確な問題提起は注目に値します。 今後の論文執筆における参考文献として有用です。
ICUでの人工呼吸管理では、 鎮静薬の選択が離脱までの期間に影響を及ぼす可能性がある。 そこで、 α2アドレナリン受容体作動薬であるデクスメデトミジンおよびクロニジンによる1次鎮静により、 標準治療のプロポフォールによる鎮静と比べて抜管までの時間が短縮するかどうかを検証することを目的に無作為化比較試験A2Bを実施した。
対象は、 英国における41施設のICUにおいて、 人工呼吸開始から48時間以内であり、 かつ48時間以上の機械的換気が見込まれた成人患者とされた。 全例が無作為化前にプロポフォール+オピオイドによる鎮静・鎮痛を受けていた。 挿管から無作為化までの時間の中央値は21.0時間 (IQR 13.2-31.3時間) であった。
患者は、 デクスメデトミジン群、 クロニジン群、 プロポフォール群に1:1:1の割合で無作為化された。 主要評価項目は無作為化から抜管成功までの時間で、 副次評価項目は、 死亡率、 鎮静の質、 せん妄発生率、 心血管有害事象などであった。
2018年12月~2023年10月に1,404例が登録された。 患者の平均年齢は59.2歳(SD 14.9歳)、 64%が男性、 平均APACHE IIスコアは20.3 (SD8.2) であった。
結果は以下の通り。
抜管成功までの時間のサブディストリビューションHR (vs プロポフォール群)
95%CI 0.96-1.25、 p=0.20
95%CI 0.95-1.17、 p=0.34
抜管成功までの時間の中央値(95%CI)
興奮発生率のRR (vs プロポフォール群)
高度徐脈 (心拍数<50/min) の発生率 (vs プロポフォール群)
180日死亡率 (vs プロポフォール群)
著者らは、 「重症患者の鎮静では、 デクスメデトミジン、 クロニジンいずれでも、 抜管成功までの時間にプロポフォールとの有意差は認められなかった」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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