HOKUTO通信
7ヶ月前
島根は1人、 佐賀はゼローー。 今年度から研修を開始した外科領域の専攻医数について、 SNSなどで 「さすがにやばすぎる」 と話題になっている。
日本外科学会は2024年4月、都道府県別、 研修プログラム別の 専攻医登録結果を公表した。
佐賀、 島根のほかにも外科志望が少ない都道府県も多い。 秋田、 香川、 高知は2人、 徳島は3人だ。 逆に、 定員充足率が最も高かったのは、 熊本 (14人) の64%だった。
この現状に対し、 SNSでは様々な意見が飛び交っている。 専攻医と思われるX(旧Twitter)のアカウントでは 「もう終わりだよこの国」、 血液内科医のアカウントでは 「さすがにやばすぎんか」 と嘆くTweetがみられた。
別のアカウントでは 「県内の中核病院の多くを他大が持ってたりするので短期的には意外と問題なかったりする。 中・四国はその典型」 という趣旨のTweetもあった。
こうした中、 日本消化器外科学会が4月、 声明を出した。 声明では、 この20年で医師の総数が3割増えた一方、 消化器・一般外科医師数は2割減少していることに触れつつ、 このままでは 「消化器外科医の数は10年後に現在の4分の3になり、 20年後には現在の半減する」 との試算を示した。
同学会の声明はコチラ。
さらに 「早ければ10年以内にも、 地域における消化器外科の診療体制の維持が困難になる」 と指摘した上で、 外科医や学会の努力だけでは難しい 「消化器外科医の待遇改善」 に関して国民の理解を求めた。
具体的には、 若手医師が消化器外科医を目指すような 「責任や負担の大きさに見合った適正な報酬が得られるよう、 緊急手術・予定手術に対するインセンティブの付与、 基本給与の向上」 などを挙げている。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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