海外ジャーナルクラブ
2日前

Hagmanらは、 スウェーデンにおいて、 低酸素血症を伴うマイコプラズマ肺炎 (Mycoplasma pneumoniae CAP) で入院した成人患者を対象に、 ベタメタゾン併用療法が低酸素血症の解消までの時間を短縮するかどうかを多施設共同非盲検無作為化比較試験で評価した。 その結果、 ベタメタゾン併用療法の忍容性は良好であり、 標準治療と比べてマイコプラズマ肺炎で入院した成人患者における低酸素血症の持続時間を有意に短縮した。 本研究はLancet Reg Health Eur誌において発表された。
Adjunctive betamethasone treatment of hypoxaemic adults hospitalised with Mycoplasma pneumoniae community-acquired pneumonia: an open-label, multicentre, randomised, controlled trial. Lancet Reg Health Eur. 2026 Apr 19:64:101610. eCollection 2026 May. PMID: 42099880
プラセボ対照および盲検化が行われておらず、 酸素離脱やモニタリング頻度に関する観察バイアスの可能性があります。
低酸素血症を伴うマイコプラズマ肺炎に対するステロイドの有用性
重症市中肺炎の成人患者に対してステロイド補助療法は有用である可能性があるものの、 マイコプラズマ肺炎におけるエビデンスは限られている。
そこで本研究では、 低酸素血症を伴うマイコプラズマ肺炎で入院した成人患者において、ベタメタゾン併用が低酸素血症の消失までの時間を短縮するかを評価した。
スウェーデンの病院8施設で、 非盲検無作為化比較試験を実施した。
低酸素血症 (SpO2<93%、 かつ呼吸数>20回/分) を伴うマイコプラズマ肺炎で入院した成人患者70例が以下の2群に1 : 1で無作為に割り付けられた。
除外基準には、 喘息および糖尿病が含まれた。
主要評価項目は、 intention-to-treat (ITT) 解析における低酸素血症の解消までの時間であった。
対象患者の年齢中央値は42歳 (四分位範囲 28-49歳) であり、 男性が57%、 女性が43%であった。
同意を撤回した2例を除き、 全参加者で低酸素血症が解消した。
低酸素血症の解消までの時間の推定中央値は、 ベタメタゾン併用群が2.3日 (95%CI 1.8-2.7日) であり、 標準治療群の3.6日 (95%CI 1.9-5.3日) と比べて有意に短縮した (HR 1.82 [95%CI 1.10-3.02]、 p=0.020)。
有害事象 (AE) 発現率は両群間で同程度であった。 重度のAEは稀であり、 ベタメタゾン投与との関連は認められなかった。
著者らは 「本試験において、 ベタメタゾン併用療法の忍容性は良好であり、 マイコプラズマ肺炎で入院した成人患者における低酸素血症の持続時間を有意に短縮した」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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