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海外ジャーナルクラブ

65日前

【JAMA Open】バレニクリンを用いた禁煙プログラムは長期の禁煙達成に有効


Russoらは, 禁煙を計画している2型糖尿病患者300名を対象に, 禁煙補助薬 「バレニクリン」の有効性と安全性を検討する多施設共同二重盲検プラセボ対照無作為化臨床試験を実施 (DIASMOKE試験). その結果, 禁煙プログラムにバレニクリンを含めることは, 重篤な有害事象なしに長期の禁煙を達成する上で有効であることが明らかとなった. 本研究はJAMA Netw Open誌において発表された.

背景

DM患者における効果的な禁煙介入に関するエビデンスは限られている. 2型DMを有する喫煙者特有の行動や代謝の特徴から, 禁煙補助薬であるバレニクリンの無作為化臨床試験を行うことが求められている.

研究デザイン

  • 2型DMを有し, 1日10本以上喫煙しており, 禁煙意思のある患者を以下の2群に割り付け.
  1. バレニクリン投与群:150名 (1mg, 1日2回, 12週間投与)
  2. プラセボ投与群:150名 (同用量のプラセボ, 12週間投与)
  • 両治療群に禁煙カウンセリングも実施.
  • 主要評価項目:9~24週目の継続禁煙率
  • 副次評価項目:9~12週および9~52週の継続禁煙率と, 12, 24, 52週の7日時点の禁煙率.

研究結果

有効性評価

9~24週目の継続禁煙率は, バレニクリン群がプラセボ群より有意に高かった.
  • バレニクリン群:24.0%
  • プラセボ群:6.0%
  • OR 4.95, 95%CI 2.29~10.70, P<0.001
9~12週目, 9~52週目のCARについてもバレニクリン群の方が有意に高かった.

<9~12週目のCAR>

  • バレニクリン群:31.3%
  • プラセボ群:7.3%
  • (OR, 5.77; 95% CI, 2.85-11.66; P < 0.001)

<9~52週目のCAR>

  • バレニクリン群:18.7%
  • プラセボ群:5.3%
  • (OR, 4.07, 95%CI 1.79-9.27, P <0.001)
  • 12, 24, 52週の7日間禁煙率もバレニクリン群で有意に高値であった.

安全性評価

<プラセボ群に比し, バレニクリン群で多く見られた有害事象>

  • 嘔気
  • バレニクリン群:41名 (27.3%)
  • プラセボ群:17名 (11.4%)
  • 不眠
  • バレニクリン群:29名 (19.4%)
  • プラセボ群:19名 (12.7%)
  • 異常な夢
  • バレニクリン群:19名 (12.7%)
  • プラセボ群:5名 (3.4%)
  • 不安
  • バレニクリン群:17名 (11.4%)
  • プラセボ群:11名 (7.3%)
  • 易刺激性
  • バレニクリン群:14名 (9.4%)
  • プラセボ群:8名 (5.4%)
  • 重篤な有害事象は両群とも頻度が低く, 治療に関連するものではなかった.

結論

禁煙プログラムにバレニクリンを含めることは, 重篤な有害事象なしに長期の禁煙を達成するのに有効であることが示された. 2型糖尿病患者の禁煙を支援するための糖尿病教育プログラムにおいて, バレニクリンをルーチンとして使用することが望ましい.

原著

Russo C、et al, Efficacy and Safety of Varenicline for Smoking Cessation in Patients With Type 2 Diabetes: A Randomized Clinical Trial. JAMA Netw Open. 2022 Jun 1;5(6):e2217709.PMID: 35727580


👨‍⚕️ HOKUTO監修医コメント
2021年よりバレニクレンが出荷停止になっていますので、再開が待たれるところです.

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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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