海外ジャーナルクラブ
13日前

Liらは、 てんかん女性 (WWE) の児を対象に、 現代の抗てんかん薬 (ASM) 服用下での授乳期間と6歳時の神経発達との関連を、 前向き多施設コホート研究MONEADで検討。 その結果、 WWEの児と健常女性の児との間で、 言語および適応行動スコアに有意差は認められなかった。 また、 WWEの児では、 6ヵ月以上の授乳が授乳なしと比べて適応行動スコアの高値と関連した。 研究結果はJAMA Netw Open誌に発表された。
完全母乳栄養か混合栄養かの情報がなく、 母乳を介したASM曝露量と神経発達との用量反応関係を評価できません。
WWEでは、 母乳を介した児のASM曝露への懸念から、 授乳が控えられることが多い。 現代のASMレジメン服用下での授乳をエビデンスに基づいて管理するには、 児の神経発達を長期に追跡したデータが欠かせない。
MONEAD研究は、 前向き多施設コホート研究で、 2012年12月~2016年10月に妊娠中のWWEと健常妊婦が登録され、 児は6歳まで追跡された。 児のアウトカムは2023年1月~2024年12月に解析された。
曝露は授乳期間 (なし、 6ヵ月未満、 6ヵ月以上) と、 現在用いられているASM (主にレベチラセタムとラモトリギン) への児の曝露とした。 主要評価項目は、 6歳時の言語 (Verbal Index Score) および適応行動 (General Adaptive Composite スコア*) とした。
解析対象はWWEの児273例 (母親の年齢中央値31.0歳、 男児46.5%) と、 健常女性の児84例 (母親の年齢中央値31.0歳、 男児56.0%) であった。 言語アウトカムはそれぞれ262例・80例、 適応行動アウトカムは261例・83例で評価された。
WWEの児 vs 健常女性の児の調整平均スコア (SD) は、 言語が107.93 (0.71) vs 107.18 (1.40) (差0.75 [95%CI -2.40-3.89]、 p=0.64)、 適応行動が102.91 (0.75) vs 102.14 (1.46) (差0.78 [同 -2.52-4.07]、 p=0.64) であり、 いずれも群間に有意差は認められなかった。
WWEの児では、 6ヵ月以上の授乳は、 授乳なしに比べ適応行動スコアが有意に高いことと関連していた (推定値4.68 [95%CI 1.34-8.03]、 p=0.01)。 この関連は実用的・概念的な下位領域によるものであった。
一方、 6ヵ月未満の授乳では、 授乳なしとの有意差は認められなかった。
レベチラセタム、 ラモトリギン、 その他の単剤療法、 多剤併用療法の各ASMレジメン内では、 神経発達アウトカムは授乳期間にかかわらず同程度であった。
ただし、 6ヵ月以上の授乳と適応行動スコア高値との関連は、 単剤療法群を統合した解析では有意であったが (差5.88 [95%CI 2.21-9.55]、 p=0.001)、 多剤療法群では有意ではなかった。
著者らは、 「現代のASMレジメン服用中の授乳は、 WWEの児の6歳時における神経発達の悪化と関連しなかった。 6ヵ月以上の授乳で適応行動が良好であったことは、 WWEに長期の授乳を勧める臨床的推奨を裏付ける」と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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