海外ジャーナルクラブ
1年前
Leeらは、 プラチナ製剤を含むレジメンによる治療が不適格と判断されたステージⅢBまたはⅣの非小細胞肺癌 (NSCLC) 患者を対象に、抗PD-L1抗体アテゾリズマブ単剤による1次治療の有効性と安全性を第Ⅲ相非盲検無作為化比較試験IPSOSで検討。 その結果、 アテゾリズマブ単剤による1次治療は、 単剤化学療法群と比較して、 全生存率 (OS) の改善、 2年生存率の倍増、 QOLの維持および良好な安全性プロファイルと関連した。 本研究はLancet誌において発表された。
科学的な効果は間違いないと思います。 癌治療に終わりはない、 という印象です。
免疫療法の進歩にも関わらず、 主要な1次療法の試験は健康状態が良好な患者に限られ、 プラチナ製剤ベースの化学療法が不適格な患者は対象外となっている。
プラチナ製剤を用いた化学療法が不適格と判断されたステージⅢBまたはIVのNSCLC患者
患者を以下の群に2:1の割合で無作為に割付け
OS
アテゾリズマブは化学療法と比較してOSを改善した
アテゾリズマブ群は単剤化学療法群と比較して、 患者報告による健康関連QOL機能尺度および症状の安定化または改善と関連した。
グレード3-4の治療関連有害事象
アテゾリズマブ単剤療法はOSの改善、 2年生存率の倍増、 QOLの維持、 および良好な安全性プロファイルと関連した。 これらのデータは、 アテゾリズマブ単剤療法が、 プラチナ製剤ベースの化学療法が不適格な進行NSCLC患者に対する1次治療の選択肢となり得ることを支持するものである。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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