海外ジャーナルクラブ
12ヶ月前
Okumaらは、 exon20挿入変異以外の希少なEGFR遺伝子変異を有する未治療の転移性非小細胞肺癌 (NSCLC) 患者を対象に、オシメルチニブの有効性および安全性を多施設共同非盲検単群第Ⅱ相非無作為化比較試験UNICORNで検討した。 その結果、 オシメルチニブは有望な臨床活性を示し、 有害事象も管理可能であった。 本研究はJAMA Oncol誌において発表された。
希少対象患者の単群観察研究で何となく40例のように見えますが、 帰無仮説を奏効率 (ORR) 20%、 対立仮説をORR40%とすると、 有意水準5%、 検出力80%を達成するためには38例の症例が必要であったと、 きちんとサンプルサイズを設定している点が素晴らしいです。
希少なEGFR遺伝子変異を有するNSCLCはまれなサブグループであり、 全EGFR遺伝子変異の14%を占める。
希少なEGFR変異を有する転移性NSCLC患者 : 40例
オシメルチニブ80mgを1日1回経口投与。
ORR
病勢コントロール率 (DCR)、 無増悪生存期間 (PFS)、 治療失敗までの期間 (TTF)、 全生存期間 (OS)、 奏効期間 (DoR)、 安全性
適格患者40例のうち55.0% (22例) は男性であり、 年齢中央値は72歳 (範囲 39.0-88.0歳) であった。
高頻度に認めた変異
主要評価項目
ORR : 55.0%
副次評価項目
単独変異・複合変異別の解析
ORR
PFS中央値
OS中央値
DoR中央値
オシメルチニブは、 exon20挿入変異以外の希少なEGFR遺伝子変異を有する未治療の転移性NSCLC患者において、 有望な臨床活性を示し、 有害事象も管理可能であった。 この患者集団に対する治療選択肢として、 オシメルチニブの使用が支持される。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。