【計算】アントラサイクリン系抗がん剤の累積心毒性 (ドキソルビシン換算500㎎/m²)
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化学療法レジメン

1年前

【計算】アントラサイクリン系抗がん剤の累積心毒性 (ドキソルビシン換算500㎎/m²)

累積心毒性とは? (🔢ツール)

DXR累積投与による心筋障害

アントラサイクリン系抗がん剤は、 累積投与により持続的かつ不可逆的な心筋障害がおこり、 用量依存的に発現頻度は増加する。

【計算】アントラサイクリン系抗がん剤の累積心毒性 (ドキソルビシン換算500㎎/m²)

DXR換算500㎎/m²までに制限¹⁾

アントラサイクリン系薬剤の使用歴がある場合、 累積投与量をドキソルビシン換算の上、 合算してリスクを検討する。

【計算】アントラサイクリン系抗がん剤の累積心毒性 (ドキソルビシン換算500㎎/m²)
*1:他のアントラサイクリン系薬剤による前治療が限界量に達している場合、禁忌となる

その他のポイント

治療開始前、 治療期間中の定期的な心エコー検査が推奨される¹⁾。

治療開始前に過去の抗がん剤使用歴や放射線治療歴の確認を行う¹⁾。

例:乳癌補助化学療法でアントラサイクリン系薬剤使用後、 10年以上経ち白血病に罹患するケースなども必ず想定する

参考文献

1) 2016 ESC Position Paper on cancer treatments and cardiovascular toxicity developed under the auspices of the ESC Committee for Practice Guidelines: The Task Force for cancer treatments and cardiovascular toxicity of the European Society of Cardiology (ESC). Eur Heart J. 2016 Sep 21;37(36):2768-2801. PMID: 27567406

最終更新:2023年7月12日
執筆:牛久愛和総合病院薬剤センタ- 秋場孝則
監修医師:伊勢原協同病院血液内科 扇屋大輔

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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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