HOKUTO編集部
1年前
進展型小細胞肺癌 (ES-SCLC) の1次治療において、 化学療法に対する新規抗PD-1抗体benmelstobart および低分子マルチターゲットの抗血管新生阻害薬anlotinibを併用する有効性および安全性について検証した二重盲検第Ⅲ相無作為化比較試験ETER701の結果から、 無増悪生存期間 (PFS) および全生存期間 (OS) が歴史的に最長となったことが報告された。 中国・Jilin Cancer HospitalのYing Cheng氏が発表した。
病理学的にES-SCLCと診断された患者で、
-などの適格基準を満たした患者。
登録された738例が1:1:1で無作為に以下の3群に割り付けられた。
今回はBenmelstobart+anlotinib+EC群のプラセボ+プラセボ+EC群に対する成績が報告された。
両群間で同様。Benmelstobart+anlotinib+EC群、 プラセボ+プラセボ+EC群でそれぞれ、年齢中央値は62/63歳、 男性は85.0%/83.8%、 非喫煙は24.0%/21.9%、 病期はⅢ期/Ⅳ期が12.2%/87.8%、 8.5%/91.1%だった。 また脳/肺/骨転移ありは10.2%/32.1%/28.0%、 10.5%/32.0%/27.9%だった。
PFS中央値 (95%CI)、 6カ月時、 12カ月時PFS
HR 0.32 (95%CI 0.26-0.41)、 p<0.0001
OS中央値 (95%CI)、 12カ月時、 18カ月時OS
HR 0.61 (95%CI 0.46-0.79)、 p=0.0002
DoR中央値 (95%CI)
HR 0.31 (95%CI 0.24-0.41)、 p<0.0001
ORR
p=0.0001
DCR
p=0.2003
安全性プロファイルは忍容性が確認され、 いずれも管理可能なものであった。 Benmelstobart+anlotinib+EC群で認められたグレード3以上の有害事象で、 benmelstobart関連は20.7%、 anlotinib関連は22.8%、 化学療法関連は37.4%だった。
ES-SCLCの1次治療において、 免疫化学療法に抗血管新生阻害薬を併用することにより、 PFSおよびOSが歴史的に最長となった。 この結果により、 免疫化学療法とanlotinibによる併用療法が、 この患者集団の新たな治療選択肢になり得ることが示唆された。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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