海外ジャーナルクラブ
2ヶ月前

Maらは、 発症4.5時間超の非大血管閉塞型急性虚血性脳卒中患者に対する血栓溶解薬tenecteplase静注の有効性および安全性を検証した。 その結果、 90日後mRSスコア0–1達成率はtenecteplase群で43.6%、 標準治療群で34.2%、 RR 1.28 (95%CI 1.04-1.57、 p=0.02) であり、 tenecteplaseが有意に機能予後を改善することが示された。 一方、 tenecteplase群では、 症候性頭蓋内出血の発生率が高まった (tenecteplase群 : 2.8%、 標準治療群 : 0%、 リスク差 2.85%[95%CI 1.16-5.54、 p=0.004])。 試験結果はJAMA誌に発表された。
近年の脳梗塞関連の大規模研究の多くは中国人集団で実施されており、 他の人種・民族集団への一般化には限界があります。
アルテプラーゼを遺伝子改変した血栓溶解薬tenecteplase静注について、 発症4.5時間を超えた非大血管閉塞型急性虚血性脳卒中におけるエビデンスはいまだ確立されていない。
本研究は、 非大血管閉塞を有し救済可能な脳組織が存在する急性虚血性脳卒中患者を対象に、 発症後4.5~24時間のtenecteplase静注の有効性と安全性を評価することを目的とした。
本研究は、 中国48施設で実施された非盲検・評価項目盲検の無作為化比較試験であり、 救済可能な脳組織が存在し発症後4.5~24時間以内に来院した非大血管閉塞型脳卒中患者566例を対象とした。 患者は、 tenecteplase群および標準治療群に1:1で無作為化された。
主要評価項目は、 90日後の良好な機能的転帰であり、 修正ランキン尺度 (mRS) スコア0-1と定義した。 安全性評価項目には、 36時間以内の症候性頭蓋内出血と90日以内の死亡が含まれた。
機能的転帰は、 tenecteplase群で改善を認めた。
90日後mRSスコア0–1達成率
RR 1.28 (95%CI 1.04-1.57、 p=0.02)
90日死亡率はtenecteplase群で5.0%、 標準内科治療群で3.2%と、 両群間で差はなかったものの、 症候性頭蓋内出血の発生率はtenecteplase群で高まった。
症候性頭蓋内出血の発生率
リスク差 2.85%
(95%CI 1.16-5.54、 p=0.004)
著者らは、 「救済可能な脳組織を有する非大血管閉塞型急性虚血性脳卒中患者への発症後4.5~24時間のtenecteplase静注投与は、 標準治療と比較して90日後の良好な機能的転帰の可能性が高まったものの、 症候性頭蓋内出血リスクは増加した」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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