寄稿ライター
2ヶ月前
医師の皆さん、 頑張りすぎてないですか?心身ともに疲れていませんか?新連載 「医師のためのボディメンテナンス」 では、 新潟医療福祉大学リハビリテーション学部鍼灸健康学科長の粕谷大智教授に、 セルフケアによる簡単ボディケア方法などを紹介してもらいます。
私は33年間、 東京大学医学部附属病院に入職し、 内科物理療法学教室 (物療内科) 、 アレルギー・リウマチ内科・リハビリテーション部で鍼灸師として勤務してきました。 多くの医師の先生方とも仕事をしてきましたが、 医師は本当に忙しいです。 臨床、 研究、 教育と激務の中で、 責任もあり、 心身のストレスは多いことと感じています。
東大病院勤務時代、 時々、 鍼灸治療室に医師が来て「少し休ませて」「肩こりが酷く鍼治療してくれる」「足がパンパンなのでお灸をしてください」「頭痛がひどいのでマッサージをして」など施術を依頼されていました。
中でも気になるのは男性の医師で、 30~40歳代のバリバリの先生方です。 病院の臨床、 外勤、 研究、 研修医の指導など、 精力的に仕事はこなしてはいるものの、 PCを操作する背中は丸まり、 浮かない表情で、 時々その場でコクリ、 コクリとうたた寝をしている。
午前様に帰るのは日常茶飯事で、 内面の不健康さが明らかに外見へとにじみ出てしまっている。 おそらく多忙の仕事や重圧や人間関係など、 職場環境におけるストレスを相当溜め込んでいると想像できます。
それでも一般人と比べ、 医療のプロであるため、 ストレスを溜めないコツや睡眠の質を低下させないコツ、 すなわち健康維持・向上させるツールは備えている先生が多いと考えます。
しかし、 頑張り過ぎから始まる負のループは、 徐々に不健康な状態を作り出します。 不健康な状態ではポテンシャルを発揮できず、 仕事のパフォーマンスも低下し、 頑張っているのにうまくいかないと悩み、 ネガティブな状況が続くと、 脳は機能障害を起こします。
すると以前と同じ状況下でもよりストレスや痛みを感じるようになり、 最後は健康を害するという負のループが形成されます。
そんな時、 あるいは未病治ではないが、 そうなる前に、 身体をゆるめ、 元ある状態へと導くセルフケアをお勧めしたいです。 自身で行うセルフケアはホメオスタシスという恒常性維持機能、 すなわち自然治癒力を高めることが可能なツールであり、 運動以外にもツボ刺激や温熱療法、 音楽療法、 ヨガやストレッチなど多くのセルフケアがあります。
自身が継続して行えるセルフケアを実践することで、 身体や脳の機能を正常に戻し、 身体のスイッチを入れ直すことが可能です。
本稿では、 多忙な医師の皆さんに鍼灸師が提唱する、 セルフケアによるボディメンテナンスの勧めを紹介していきたいと思います。
次回より
などの内容を予定しています。 頑張りすぎる医師の皆さんへ、 身体をゆるめ、 ニュートラル状態に導くメゾットの紹介です。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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