HOKUTO編集部
1年前


2025年1月9~16日に、 消化器内科・消化器外科・腫瘍内科のHOKUTO医師会員を対象に上記のアンケートを実施しました。 その結果、 427人(消化器内科 : 233人、 消化器外科 : 181人、 腫瘍内科 : 14人)から回答が得られ、 最も回答が多かったのは 「5年以降のフォローアップは行うこともある (希望に応じて、 術後10年まで実施)」 で39.6%を占めました。 次いで僅差で39.1%が 「5年以降のフォローアップは原則行っていない」、 14.8%が 「5年以降のフォローアップは行うこともある (希望に応じて、術後7年まで実施)」、 6.56%が 「5年以降のフォローアップは行うこともある (一律で、 術後10年まで実施) 」 と回答しました。



胃癌に対する治癒手術後のフォローアップについては、 直接的な根拠となるデータはほとんどないため、 主治医の個人的経験に基づいて行われていることが多い。 各種ガイドラインの記載も、 会員や中核施設へのアンケート調査に基づいた記載となっていることが多い。
慣習的に手術後5年間のフォローアップが一般的ではあるが、 現時点での実臨床での考え方について把握しておくことは有用と思われる。
「原則として5年間であり、 5年以降のフォローアップは行っていない」 という回答が39.1%であった。 過半数はこの選択肢だろうと予想していたが、 少ない印象である。
回答者の約6割で、 7年あるいは10年までのフォローアップを行っているのは、 平均寿命の延長とともに異時性重複癌の頻度が高まっていることも影響している可能性がある。 また、 消化器内科医にとっては、 内視鏡的粘膜下層剥離術 (ESD) 後の多発胃癌の印象が強いのかもしれない。
外科医は栄養障害などの手術に直接関連する後遺症に関心があることもあって、 5年以降のフォローアップは少ない傾向である。
内科医は一律で10年間のフォローアップとしている医師が11.6%と高率であり、 異時性多発癌を考慮しているものと思われる。 おそらくは、 毎年1回の上部内視鏡検査によって、 口腔・咽頭・食道の病変も含めてチェックしていることがうかがえる。
年代別に見ると、 60歳代が特徴的な傾向を示している。 すなわち、 一律10年後までフォローアップを行うとの回答が18%と高率であり、 「5年以降は原則としてフォローアップを行わない」 とする回答は23%と他の年代に比較して大幅に低率であった。 この違いの原因は不明であるが、 もしかすると60歳代以降の 「超ベテラン医師」 は、 個々の患者との人間関係が濃密なのかもしれない。
一般論として、 「5年まで」 と考えるか 「10年まで」 と考えるかの2択であることが明らかとなった。 現実的には、 患者に希望を聞くと 「可能ならば10年まで」 と希望する頻度が高い印象である。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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