海外ジャーナルクラブ
2ヶ月前

Yiiらは、 喘息増悪で入院した成人患者を対象に、 血中好酸球数に基づき全身性ステロイド薬の投与期間を調整する治療法の有用性について、 従来の固定用量の5日間投与法に対する非劣性を非盲検非劣性無作為化比較試験で検証した。 その結果、 好酸球数に基づく治療により通常治療に非劣性な効果を維持しながら、 特に非好酸球性患者において全身性ステロイド曝露量を安全に低減できる可能性が示された。 本研究はThorax誌において発表された。
非劣性マージンを20%と設定した点は広すぎる可能性があるとlimitationに記載されています。
喘息増悪に対する全身性ステロイド薬の標準治療は5~7日間であるが、 最適な投与期間およびプレシジョン・メディシン (精密医療) の可能性については依然として不明である。 バイオマーカーに基づくアプローチは、 治療成績を損なうことなくステロイド曝露量を低減できる可能性がある。
そこで本研究では、 喘息増悪で入院した成人患者に対して、 血中好酸球数に基づき全身性ステロイド薬の投与期間を調整する治療法の有用性について非劣性試験で評価した。
喘息増悪で入院した成人患者110例が以下の2群に1 : 1で無作為に割り付けられた。
主要評価項目は治療失敗率の非劣性 (ステロイド投与期間の延長、 人工呼吸器の使用または死亡の複合アウトカム) であり、 事前に設定された非劣性マージンは20%と設定された。
対象患者110例のうち、 60%が好酸球性、 40%が非好酸球性であった。
治療失敗は好酸球ガイド治療群の6例 (10.9%)、 通常治療群の4例 (7.3%) に認められ、 好酸球ガイド治療の通常治療に対する非劣性が実証された (絶対差 3.6%㌽ [95%CI -8.9-16.2%㌽])。
患者1例あたりの累積ステロイド投与量は両群間で同程度であった。
好酸球ガイド治療群においては、 非好酸球性患者が好酸球性患者と比べて投与量が有意に低かった (136mg vs 214mg、 p=0.0004)。 一方で、 この差は通常治療群では認められなかった (186mg vs 211mg、 p=0.18)。
入院期間、 喘息コントロール質問票 (Asthma Control Questionnaire-5 : ACQ-5) の変化量、 14日時の追加ステロイド投与回数、 1年以内の次回増悪までの期間については、 両群間で有意差が認められなかった。
著者らは 「本研究において、 非好酸球性喘息患者では、 好酸球数に基づく治療により通常治療に非劣性な効果を維持しながら、 全身性ステロイド曝露量を安全に低減できる可能性が示された」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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