海外ジャーナルクラブ
7ヶ月前
Bonifaceらは、 臨床的リンパ節転移陰性でセンチネルリンパ節 (SLN) への転移を認める乳癌患者を対象に、 完全腋窩リンパ節郭清の省略の非劣性について第III相非劣性無作為化比較試験SENOMACで検討した。 その結果、 センチネルリンパ節生検単独群が完全腋窩リンパ節郭清群に対して非劣性であることを示した。 本研究はNEJM誌において発表された。
センチネルリンパ節生検のみの群より完全腋窩リンパ節郭清群の方が明らかに試験の離脱率が高いですが、 これは腋窩リンパ節郭清を避けたいという患者の意識と希望を反映しているようです。
臨床的リンパ節転移陰性乳癌でセンチネルリンパ節転移を認める乳癌において、 完全腋窩リンパ節郭清の省略を検討する過去の試験は、 信頼性が十分ではなかった。
臨床的リンパ節転移陰性かつ原発性 T1~T3*の乳癌で、 センチネルリンパ節に肉眼的転移**を1個または2 個有する患者 : 2,766例
患者を以下2群に 1 : 1 の割合で無作為に割り付けた。 術後療法および放射線療法は各国ガイドラインに従って実施した。
全生存期間 (OS)
無再発生存期間 (RFS)
本研究では、 副次評価項目であるRFSについて、 per-protocol解析および修正intention-to-treat解析の結果を報告する。
46.8ヵ月 (範囲1.5-94.5ヵ月)
事前に規定した非劣性マージンを有意に下回った。
再発または死亡のHR 0.89 (同 0.66-1.19、 p<0.001)
センチネルリンパ節転移を有する臨床的リンパ節転移陰性乳癌患者において、 腋窩リンパ節郭清の省略は、 より広範な完全腋窩リンパ節郭清に対して非劣性を示した。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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