海外ジャーナルクラブ
3日前

Baraliakosらは、 活動性の体軸性脊椎関節炎 (axSpA) 患者への、 JAK1優先的阻害薬フィルゴチニブの有効性・安全性を2つの国際共同二重盲検プラセボ対照試験からなる第Ⅲ相無作為化比較試験 (OLINGUITO) で検討した。 その結果、 16週時のASAS40達成率は、 X線基準陽性 (r-axSpA) ・X線基準陰性 (nr-axSpA) のいずれにおいてもフィルゴチニブ群がプラセボ群に比べて有意に高かった。 安全性では、 心筋梗塞・帯状疱疹・悪性腫瘍が52週までに報告されたが、 発現例の割付・投与時期の内訳は事象ごとに異なっていた。 試験結果はAnn Rheum Dis誌に発表された。
ASAS40やBASDAIなどの患者報告アウトカムはプラセボ効果を受けやすく、 評価項目間の治療効果の差に影響した可能性があります。 一方、 ASDASは比較的プラセボ効果を受けにくいと考えられます。
本試験は、 JAK1優先的阻害薬であるフィルゴチニブの体軸性脊椎関節炎 (axSpA) 患者における有効性と安全性を検討することを目的とした。
2つの国際共同二重盲検プラセボ対照無作為化比較試験からなる第Ⅲ相試験 (OLINGUITO) である。 対象は、 X線基準陽性 (r) またはX線基準陰性 (nr) のaxSpAと診断され、 2剤以上の非ステロイド性抗炎症薬 (NSAIDs) に効果不十分または不耐であった患者とした。
解析対象はr-axSpA試験258例・nr-axSpA試験237例の計495例であり、 患者は各試験で以下2群に1:1で無作為化され、 16週まで1日1回投与された。
主要評価項目は16週時のASAS40達成率*で、 副次評価項目も16週時に評価された。 有効性と安全性は52週まで評価された。
16週時点でASAS40達成率は、 2試験ともフィルゴチニブ群で有意に高く、 主要評価項目は達成された。
ASAS40達成率 r-axSpA (258例)
p=0.001
ASAS40達成率 nr-axSpA (237例)
p=0.003
ASAS40の改善は、 hs-CRP値やbDMARD使用歴にかかわらず1週時から認められた。
副次評価項目では、 2試験ともに体軸性脊椎関節炎疾患活動性スコア (ASDAS) とSPARCC MRI仙腸関節炎症スコアで有意な改善が認められた。 r-axSpAではさらに、 Bath強直性脊椎炎機能指数 (BASFI) と強直性脊椎炎QOL質問票 (ASQoL) でも有意な改善が示された。
フィルゴチニブによる改善は52週まで維持または増強された。
試験全体で52週までに、 心筋梗塞が2例 (プラセボ群1例・フィルゴチニブ移行群1例)、 帯状疱疹が3例 (いずれもフィルゴチニブ移行群)、 非黒色腫皮膚癌を除く悪性腫瘍が4例 (フィルゴチニブ群3例・フィルゴチニブ移行群1例) 発現した。
著者らは、 「axSpAの全スペクトラムでフィルゴチニブは、 axSpAの徴候と症状に速やかで有意な改善をもたらし、 忍容性は良好であった」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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