海外ジャーナルクラブ
3日前

Maらは、 HER2陽性転移性乳癌患者の1次治療におけるトラスツズマブ+ドセタキセルへの経口HER2標的チロシンキナーゼ阻害薬pyrotinib併用について、 有効性・安全性を検証したプラセボ対照・無作為化比較試験 (PHILA) の最新結果を報告した。 追跡期間中央値がpyrotinib群35.7ヵ月、 プラセボ群34.3ヵ月の結果、 無増悪生存期間 (PFS) 中央値はpyrotinib群で有意に改善した (pyrotinib群 : 22.1ヵ月、 プラセボ群 : 10.5ヵ月、 HR 0.44)。 全生存期間の有意な改善も認められ、 安全性について新たな安全性シグナルは認められなかった。 試験結果はBMJ誌に発表された。
本研究の主な限界は、 標準治療であるペルツズマブ+トラスツズマブ併用療法が対照群に含まれていない点です。 これは、 同治療が中国で研究計画時 (2018年) に未承認であったためです。
HER2陽性転移性乳癌患者の1次治療における、 トラスツズマブ+ドセタキセルへのHER2標的チロシンキナーゼ阻害薬pyrotinibの併用について、 有効性・安全性を検証した第Ⅲ相試験 (PHILA) の最新結果を報告する。
本研究は、 中国で実施した多施設共同・二重盲検・プラセボ対照・無作為化比較試験である。 未治療HER2陽性転移性乳癌患者を1:1でpyrotinib群 (400mg、 1日1回経口投与) またはプラセボ群に割り付け、 両群ともトラスツズマブ (第1サイクル : 8mg/kg、 その後 : 6mg/kg) +ドセタキセル (75mg/m²) を各21日サイクルの1日目に投与した。
主要評価項目は無増悪生存期間 (PFS) とした。
590例が無作為化され (pyrotinib群 : 297例、 プラセボ群 : 293例)、 追跡期間中央値はpyrotinib群で35.7ヵ月、 プラセボ群で34.3ヵ月であった。
PFS改善はpyrotinib群で維持されていた。
PFS中央値
HR 0.44
(95%CI 0.36-0.53、 名目上の片側p値<0.001)
全生存期間 (OS) 中央値はpyrotinib群で有意に長かった (HR 0.64 [95%CI 0.46-0.89、 名目上の片側p値=0.004])。 なお、 追跡終了時点で両群ともOS中央値には到達していなかった。
死亡
有害事象プロファイルは中間解析と一致しており、 ドセタキセル中止後に有害事象の全発現率は大幅に低下した。
なお、 追跡期間中央値45.5ヵ月時点においても、 pyrotinibベースレジメンは一貫して持続的生存利益を示している。
著者らは、 「HER2陽性転移性乳癌の1次治療において、 トラスツズマブ+ドセタキセル併用pyrotinibはPFSをより長く維持し、 OSも改善した。 新たな安全性シグナルは認められず、 本解析によりpyrotinib+トラスツズマブによる二重抗HER2療法が本患者集団への有効な治療戦略であることが示された」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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