HOKUTO通信
8日前
専門医資格を持つ医師のうち6割近くが割に合わないと感じているーー。 医師向けキャリア支援サービスなどを提供するメディウェル (札幌市) のアンケートで、 こんな結果が明らかとなりました。
アンケートは2025年4月、 メディウェルが同社に登録する会員医師にインターネットで実施、 2090人から有効回答を得ました。
まず、 専門医資格の保有状況について尋ねたところ、 「資格を取得し、 現在も所持している」 との回答が78.1%にのぼりました。
同社の過去調査 (2018年78%、 2021年72%) でもほぼ同水準の結果となっており、 専門医資格の取得が医師キャリアの標準的な選択肢として定着していることがうかがえます。
資格取得のメリット (複数回答可) については、 「自身のスキル・知識の向上」 がほぼ半数で最多となりました。 一方、 「特にメリットはない」 が25.5%に上り、 給与・待遇面の改善を実感している医師は13.8%にとどまりました。
自己研鑽の証明にはなるものの、 実利、 特に経済的リターンが乏しいと受け止められていると言えるでしょう。 アンケートでは 「学会費や更新料を払っても、 勤務先からの評価は変わらない」 「給与査定に反映されることは少ない」 という声が寄せられました。
「専門医資格の取得、 更新にかかる労力・コストに対し、 メリットが見合っているか」 との質問には44%が 「あまり見合っていない」、 13%が 「全く見合っていない」 と回答し、 6割近くに上りました。
診療科別にみると、 「割に合わない」 と感じているのは消化器外科 (22.7%) や一般外科 (28.9%) などで低く、 リハビリテーション科 (65.0%) や放射線科 (64.3%) などで高い傾向にありました。
自由記述では制度についての多様な意見が寄せられました。
メディウェル : 専門医のメリットはコストに見合う?医師の過半数が否定的―医師2,090人のアンケート調査より― (2025/8/19) など。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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