寄稿ライター
3日前
藤田医科大学は2026年度に入学する学生から、 医学部の学費を大幅に引き下げることを発表しました。 学費の引き下げは志願者数や難易度に影響を及ぼすものなのでしょうか。 各大学のボーダーライン偏差値 (合否の可能性が50%に分かれる偏差値) と合わせてご紹介します。
前回も触れましたが、 藤田医科大学は2026年度から、 入学金と授業料を合わせた6年間の学費の総額を現行の2980万円から2152万円に約3割引き下げることを発表しました。
学費引き下げで思い出すのは、 2008年度に約900万円の引き下げをした順天堂大学医学部です。 国際医療福祉大学に医学部が新設される2017年度まで、 順天堂大学の学費は私立大学医学部の中で一番安く、 全国から志願者を集める人気大学になりました。
私立大学は、 概ね学費と難易度には相関性があります。 関西医科大学も2023年度に学費を引き下げて志願者数を大幅に伸ばし、 難化しました。
【表1】は私立大学のボーダーライン偏差値です。
一般選抜で、 前期日程の試験会場を名古屋の他にも東京や大阪に設けていることなどもあり、 藤田医科大学も志願者数が急増すると予想されます。
私立大学は一般的に、 開業医など高収入家庭の子どもが入学する比率が高く、 医院継承と深くかかわってきました。 つまり、 将来的に地元に貢献できる臨床医の育成を主眼にした大学も多かったと思います。
ただ、 ここ数年、 「研究医をめざす高校生が増えている」 ことを実感しています。 藤田医科大学については、 学費引き下げに伴いどんな人材を確保をしようとしているのか、 どんな大学を目指すのかを考えて 「志望理由」 を考える必要があるかもしれません。
一方、 国公立大学は授業料に元々差がないことから、 相関関係は低いといえます。
【表2】は国公立大学のボーダーライン偏差値です。
最近では、 国公立医学部のボーダーライン偏差値が全体的に落ち、 「京都大学医学部のボーダ偏差値が東京大学理科一類と同じになった」 とSNSなどで話題になっています。
医学部以外との競争も今後ますます激しくなることが予想されます。
なお、 防衛医科大学校は国公立大学・私立大学に含まれないため、 上の表には記載しておりませんが、 ボーダーライン偏差値(2次)は65 (一般枠) です。
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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