海外ジャーナルクラブ
1年前
Deputyらは、 米国の電子カルテ (EHR) データベース (Cosmos) の情報を基に、 エムポックス (サル痘) に対するJYNNEOSワクチンの有効性を症例対照研究で検討。 その結果、 ワクチン接種がエムポックス予防に有効であり、 特に2回接種がより良い保護を提供することが明らかとなった。 本研究はNEJM誌において発表された。
CDCのワクチン情報の日本語説明のところに下記の記載がありました。 ワクチン接種を含め、 医学的な処置により失神する方もいます。 目まいや視力の変化、 耳鳴りなどを感じたら、 担当医療従事者にお伝えください。
米国では、 エムポックス患者が増加しており、 特にトランスジェンダーやゲイ、 バイセクシャル、 その他の男性と性交渉を持つ男性に影響が見られている。 そこで、 2019年に皮下投与として、 2022年には皮内投与としてJYNNEOSワクチンが承認されたが、 実際の有効性については限定的なデータしかない。
症例患者25例、 対照患者335例がワクチンの2回接種 (完全接種) を受け、 推定補正ワクチン効果は66.0% (95%CI 47.4-78.1%) であった。
症例患者146例、 対照患者1,000例が1回接種 (部分接種) で、 推定補正ワクチン効果は35.8% (95%CI 22.1-47.1%) であった。
全国規模のEHRデータを用いた本調査において、 エムポックス患者は対照患者よりもJYNNEOSワクチンを1回または2回接種している確率が低かった。 この結果は、 JYNNEOSワクチンがエムポックスの予防に有効であることを示唆し、 2回接種がより良い保護を提供すると思われた。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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