海外ジャーナルクラブ
3日前

Hanらは、 化学療法および抗PD-1/PD-L1抗体を含む2ライン以上の治療歴がある再発・転移上咽頭癌を対象に抗EGFR抗体薬物複合体becotatug vedotinを無作為化比較試験 (Magic-M001) で検討した。 その結果、 becotatug vedotinは化学療法と比較してORR (30.2% vs 11.5%) およびPFS中央値 (5.82 vs 2.83ヵ月、 HR 0.63) を有意に改善した一方で、 OSは中間解析で数値上良好なものの有意差は認められずimmatureであった。 試験結果はAnn Oncolに発表された。
OSは中間解析の段階で有意差を認めずimmatureである点に注意が必要です。 追跡期間が13.47ヵ月と短く、 対照が単剤化学療法に限られる単一の無作為化試験であるため、 結果の解釈は慎重に行う必要があります。
再発/転移上咽頭癌患者は、 抗PD-1/PD-L1抗体および化学療法の治療失敗後に治療選択肢が限られ予後不良であった。 本試験は抗上皮成長因子受容体 (EGFR) 抗体薬物複合体becotatug vedotinの有効性を検討した多施設非盲検無作為化試験 (Magic-M001) である。
化学療法およびPD-1/PD-L1阻害薬を含む2ライン以上の全身療法後に増悪した再発/転移NPC患者を対象とした。 2023年4月6日~2023年12月27日に173例が以下の2群に1:1で無作為に割り付けられた。
2024年6月30日時点で、 ORRはbecotatug vedotin群で化学療法群より有意に高かった (30.2% vs 11.5%、 p=0.003)。 また、 追跡期間中央値7.39ヵ月時点で、 becotatug vedotin群は化学療法群と比較して病勢進行または死亡リスクを有意に低下させた (PFS中央値 5.82 vs 2.83ヵ月、 HR 0.63、 95%CI 0.43-0.91、 log-rank p=0.01)。
2024年12月30日時点の中間OS解析では、 OS中央値はbecotatug vedotin群で17.08ヵ月、 化学療法群で11.99ヵ月であった (HR 0.73、 95%CI 0.48-1.12、 log-rank p=0.15、 追跡期間中央値13.47ヵ月)。 数値上はbecotatug vedotin群で良好であったものの、 統計学的有意差は認められず、 OSデータはimmatureとされた。
安全性プロファイルに両群間で大きな差は認められなかった。
著者らは、 「免疫療法曝露歴を有し、 重度に前治療歴のある再発/転移上咽頭癌患者において、 becotatug vedotinは化学療法と比較してORRおよびPFSを有意に改善し、 毒性は概ね同程度であった。 一方、 OSについては期待される傾向が示されたものの、 現時点ではimmatureである」と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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