【JSH2026 開幕直前】痛風ガイドライン第4版と注目セッション7選
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HOKUTO編集部

18日前

【JSH2026 開幕直前】痛風ガイドライン第4版と注目セッション7選

【JSH2026 開幕直前】痛風ガイドライン第4版と注目セッション7選
第48回日本高血圧学会総会 (JSH 2026) が、 10月10~12日に栃木県宇都宮市のライトキューブ宇都宮で開催される。 今回は日本痛風・尿酸核酸学会との合同シンポジウムで「高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン」第4版の改訂ポイントが解説されるほか、 季節対応型血圧管理の実践指針やアジアの高血圧ガイドラインを扱う企画も組まれた。 本稿では、 これらガイドライン・指針関連の3セッションと、 学会が設けたディベート全6セッションに新規治療薬の企画を加えた注目セッション7題を、 開幕に先立って予告する。

ガイドライン・指針関連の3セッション

ガイドライン・指針を扱う企画は、 日本痛風・尿酸核酸学会との合同シンポジウム、 会長特別企画、 HOPE Asia Networkとの国際合同セッションの3つである。

❶高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン第4版 : 日本痛風・尿酸核酸学会合同シンポジウム

尿酸に関するエビデンスのアップデート~ガイドライン改訂をふまえて~
「高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン」は第3版 (2022年追補版) 以来の改訂となり、 本シンポジウムでその改訂ポイントが解説される。 今田恒夫氏 (山形大学) が第4版改訂のポイントを、 桑原政成氏 (自治医科大学) がガイドラインの国際比較を、 太田原顕氏 (米子東病院) が高尿酸血症の心血管リスクとエビデンスのギャップを、 田中敦史氏 (佐賀大学) が高尿酸血症と高血圧の関係を取り上げる。 高血圧診療のなかで高尿酸血症をどう位置づけ、 どの段階で介入するかが焦点となる。 関連して、 10/11のシンポジウム10ではサクビトリル/バルサルタンとSGLT2阻害薬の尿酸代謝を介した作用特性を扱う演題も予定されている。
日本痛風・尿酸核酸学会合同シンポジウム (10/10 13:00~14:20/第6会場) で解説予定 (外部サイト)

❷季節対応型血圧管理の実践指針 : 会長特別企画「10の提言」

季節対応型血圧管理の実践指針ー10の提言
冬季の血圧上昇や夏季の血圧管理など、 季節による変動を踏まえた血圧管理を「10の提言」としてまとめた実践指針を扱う会長特別企画である。 会長の苅尾七臣氏 (自治医科大学) が主旨を示したうえで、 冬・夏に増える疾患、 季節変動の影響を受けやすい患者像、 室温と血圧に関するエビデンス、 冬季の具体的な予防対策、 季節を考えた降圧療法などを8人の演者が問いの形で取り上げる。 降圧療法や生活環境への介入を季節ごとにどう組み立てるかが問われる。
会長特別企画02 (10/12 9:20~10:30/第1会場) で発表予定 (外部サイト)

❸アジア高血圧ガイドライン : HOPE Asia Network策定・ISH/APSH/WHL承認

Asian Guidelines for the Management of Hypertension- A HOPE Asia Network Clinical Practice Guideline Endorsed by the International Society of Hypertension (ISH), Asian-Pacific Society of Hypertension (APSH), and World Hypertension League (WHL)
HOPE Asia Networkが策定し、 国際高血圧学会 (ISH)、 アジア太平洋高血圧学会 (APSH)、 世界高血圧連盟 (WHL) が承認したアジアの高血圧診療ガイドラインを扱う国際合同セッションである。 アジアの疫学と地域差、 血圧の測定・評価法、 診断と降圧目標の閾値、 生活習慣改善、 薬物療法、 治療抵抗性高血圧、 二次性高血圧のスクリーニングなどが順に取り上げられ、 最後に各国の医療体制での実装を議論するパネルディスカッションが設けられている。 多様な医療体制を抱えるアジアで、 共通の基準として何が示されるかが焦点となる。
JSH-HOPE Asia International Joint Session (10/10 8:00~12:00/第5会場) で発表予定 (外部サイト)

アルドステロンを標的とする治療

❶ディベート02 : MRAかASIか、 臓器保護・心血管予後を考えた降圧治療

臓器保護・心血管予後を考えた降圧治療 : MRA vs. ASI
ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬 (MRA) と、 アルドステロンの産生自体を抑えるアルドステロン合成酵素阻害薬 (ASI) を対比するディベートである。 柴田洋孝氏 (大分大学) がMRAの立場から臓器保護・心血管予後を考えた降圧治療を、 桑原宏一郎氏 (信州大学) がアルドステロンを標的とした降圧治療の心血管保護作用におけるMRAとASIの違いを論じる。 アルドステロンを標的とする治療のなかで、 両者をどう位置付けるかが問われる。
ディベート02 (10/10 13:10~14:00/第5会場) で開催予定 (外部サイト)

❷ディベート05 : ARR境界域の高血圧にAVSを実施するか

アルドステロン/レニン比「境界域」を示す高血圧症例にAVSを実施するか?
原発性アルドステロン症 (PA) のスクリーニングでアルドステロン/レニン比 (ARR) が境界域にとどまる症例に、 副腎静脈サンプリング (AVS) を行うかを論じるディベートである。 曽根正勝氏 (聖マリアンナ医科大学) が多施設レジストリJPAS-2における境界域症例の臨床的特徴を、 小林洋輝氏 (日本大学) がCLEIA法による測定が普及した現在の診療戦略を示す。 測定法の変化を踏まえ、 局在診断に進む線引きをどこに置くかが焦点となる。
ディベート05 (10/12 10:50~11:40/第7会場) で開催予定 (外部サイト)

治療抵抗性高血圧と新規治療

❸ディベート06 : 治療抵抗性高血圧に薬物療法か非薬物療法か

治療抵抗性高血圧に対するアプローチ : 薬物療法 vs. 非薬物療法
治療抵抗性高血圧への介入を、 薬物療法と非薬物療法の立場から論じるディベートである。 加藤有花氏 (国立循環器病研究センター) が非薬物療法・多職種連携の意義と実践上の課題を、 桂田健一氏 (自治医科大学) が腎デナベーションを取り上げる。 国内でも臨床導入が始まった腎デナベーションを、 降圧薬の強化とどう組み合わせ、 どのような患者に適用するかが問われる。
ディベート06 (10/12 11:00~11:50/第2会場) で開催予定 (外部サイト)

❹新規治療薬 : GIP/GLP-1受容体共作動薬・アルドステロン合成阻害薬・siRNA治療薬

高血圧関連疾患治療薬のブレイクスルー ~2026年の新展開~
新しい高血圧治療・管理に関する情報発信ワーキンググループの企画で、 高血圧に関連する3つの新しい治療薬クラスを取り上げる。 薄井勲氏 (獨協医科大学) がGIP/GLP-1受容体共作動薬を、 星出聡氏 (自治医科大学) がアルドステロン合成阻害薬を、 茂木正樹氏 (愛媛大学) がsiRNA治療薬を解説する。 各クラスの開発状況と、 既存の降圧薬のなかでの位置づけが焦点となる。 同日にはzilebesiranやbaxdrostatなどの新薬を扱う英語セッション (Meet the Legend 02) も組まれている。
新しい高血圧治療・管理に関する情報発信ワーキンググループ企画 (10/10 14:10~15:10/第2会場) で開催予定 (外部サイト)

患者像に応じた降圧と生活指導

❺ディベート03 : 高齢者高血圧に厳格治療か標準治療か

高齢者高血圧の管理 : 厳格治療 vs. 標準治療
高齢者の降圧の強さをめぐるディベートである。 山本浩一氏 (大阪大学) が標準治療の立場から、 大屋祐輔氏 (沖縄県北部医療財団) が高齢者にとっての厳格な降圧とは何かを論じる。 JSH2025の降圧目標を、 フレイルや併存疾患を抱える高齢者にどこまで当てはめるかが問われる。
ディベート03 (10/11 9:10~10:00/第7会場) で開催予定 (外部サイト)

❻ディベート04 : 糖尿病合併高血圧にSGLT2阻害薬かGLP-1受容体作動薬か

糖尿病合併高血圧に優先して用いる薬剤 : SGLT2阻害薬 vs. GLP-1受容体作動薬
糖尿病を合併する高血圧で、 SGLT2阻害薬とGLP-1受容体作動薬のどちらを優先するかを論じるディベートである。 吉田哲郎氏 (おんが病院) が循環器医の視点から両剤の使い分けを、 古味良亮氏 (こみ内科クリニック) が24時間血圧管理と心腎保護を見据えたSGLT2阻害薬の位置づけを示す。 降圧作用に加えて、 心腎保護や体重への作用をどう重みづけるかが焦点となる。
ディベート04 (10/12 9:40~10:30/第6会場) で開催予定 (外部サイト)

❼ディベート01 : 生活習慣改善の指導はアプリかヒトか

生活習慣改善 (非薬物療法) の指導 : アプリ vs. ヒト
生活習慣改善 (非薬物療法) の指導を、 アプリで行うか人が行うかを論じるディベートである。 荒川仁香氏 (九州医療センター) が人による指導の実際を、 岡崎修氏 (岡崎ハートクリニック) がアプリを用いた指導の実際を紹介する。 高血圧治療補助アプリが保険診療で使える現在、 指導の役割分担をどう設計するかが問われる。
ディベート01 (10/10 9:30~10:20/第3会場) で開催予定 (外部サイト)

編集部からの一言

このほか会期中には、 家庭血圧にもとづく降圧療法や心房細動患者の降圧目標を扱う演題 (CRAFT試験)、 抗がん治療に伴う高血圧を扱う日本腫瘍循環器学会との合同シンポジウム (Onco-Hypertension)、 心不全ステージA/Bを見据えた降圧治療戦略のシンポジウムなども組まれている。 HOKUTOでは、 高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン第4版の改訂内容について、 専門医による解説を後日配信する予定である。

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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